アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

はじめてだからこそ理論を伝える

こんにちは、鍵野です。
今日のお昼はお中元にいただいた揖保乃糸の特級そうめんを帰省中の息子と一緒に食べました。「特級」とそうでないものの違いは一緒に食べて比較するわけでもないし、よくはわからないのですが、ふにゃっと柔らかくなくて喉越しがさわやかでいい感じがしました。息子も「美味しい」と喜んでました。


最近麺類を食べることが多くなっているんですが、親知らずを抜いてから、抜いたほうの側ではまだ恐る恐る噛んでる感じがあって、それが原因ですね…、うん?、これは原因論? いやいやそうではなくて、アドラー心理学ですから、やっぱり目的論ですね。歯を抜いたから…ではなく、歯を抜いたほうの側で嚙むのを減らすという目的で麺類を選んでいるという意味で。


アリストテレスの四原因説で言う目的因(始動因)としての原因ですね。アドラー心理学は原因を否定していません。そりゃぁ、物事が起こるにはいろんな原因がありますよね。でも、それは一因一果ではなくて、様々な原因と結果が複雑に絡み合った結果として物事が起こるので、原因を調べてもよくわからないですよね、という立場です。ただ、アドラー心理学が対象にしている人間の行動には必ず目的がある(と考えている)から、他にもたくさんあるであろう原因については影響を与えられなくても、その行動(言動)の目的さえ自分の意識下におければ、未来をよりよい方向に変えることができますよ、そうしてみませんか?と言っているだけです。自分でコントロールできる原因である目的に注目しましょう、というのがアドラー心理学の目的論ですね。


野田先生が日本でアドラー心理学の理論を教えるときに、5つの基本前提として整理されたアドラー心理学の理論があるんですが、目的論の他に、個人の主体性(主語性)、全体論、社会統合論(対人関係論)、仮想論(認知論)があります。


これは野田俊作顕彰財団(AIJ)の「アドラー心理学基礎講座理論編」という1日6時間、全4日間(計24時間)の講座を受講することで学ぶことができます。


学ぶことはできるし、本当はぜひみなさんに受講して欲しいんですが、年に1~2回、近くとは限らないところで開催される講座ですし、受講料も本気でアドラー心理学を学ぶぞ!という人には全然問題ない金額ではあるものの、旅費も合わせるとかなりまとまったお金が必要になるので、既にアドラーっていいよねという確信を持っている人が受講している気がします。


鍵野の場合は、「嫌われる勇気」を読んでアドラー心理学というものがあることを知ってから、半年後くらいに野田先生の基礎講座理論編を受講しました。それでこの理論編を受講したことで、文字通り目から鱗!で、世界の見え方が大きく変わりました。まだまだ実践できるようにはなっていないものの、アドラー心理学の提案する世界、アドラー心理学の理論から見える世界に、これで間違いない!、あとはこれをやるだけだと、それまでの迷いがなくなって、とても明るい見通しが得られたのを思い出します。


なので、鍵野の実体験からすると、基礎講座理論編こそが、本当にみなさんに受けて欲しい講座なんですね。無人島に持っていくとしたら何を?というような質問がありますが、アドラー心理学を学ぶのに一つしか選べないのであれば、間違いなく「基礎講座理論編」です。特に理屈好きにはたまらない内容だと思います(笑)。反面、理屈とか論理とか苦手という方には違うアプローチの方がいいのかもしれませんが。


そういうこともあって、先日の小林市での講演会でもそうだったんですが、鍵野の場合、相手が初めてアドラー心理学に会う人でも、いきなり理論から伝えたくなるんですね。人によっては難しく感じるかもしれないけれど、でも、わかる人にはわかるだろうし、アドラー心理学に出会えたチャンスを最大限活用してもらうためにも、一番大事なことを伝わる人だけにでも手加減なしに伝えるのが自分の仕事ではないかと開き直ってます(笑)。きっとここにいるほとんどの人には基礎講座理論編を受講するチャンスはないだろうしと思いながらですね。


それで、小林市での講演会の受講アンケートの結果をいただいて、難しかった、わからなかったというご意見が多いかもなぁと思ってはいたのですが、たしかに、難しかったの意見もありました、ありましたが、難しいながら、わかったこともたくさんあったとか、難しいかと思ったけどそうでもなかったとか、一番嬉しかったのは、これ、狙っていたところでもあったのですが、鍵野と同じ体験「目から鱗」と書いてくれた人が複数人いらっしゃったことでした。嬉しいです! そして、アドラー心理学をもう少し学んでみたい、2回、3回と話を聞きたいという方もいらっしゃったことです。やっぱりアドラー心理学の理論はシンプルだし、たとえ短い時間しかなくても、真剣に伝えれば、伝わる人には伝わるんだなぁと確信しました。


そうそう訪れる機会はないであろう小林市に、アドラー心理学っていいなぁ、もっと学んでみたいなぁ、と思ってくれる方が二人できたら、成功!と思っていたので、ひとまず成功ということでよさそうです。やって、よかった! 主催者である小林市社会福祉協議会のみなさんの尽力のおかげです。ありがとうございました!


こうなったら、せっかくのアドラー心理学学習熱が冷めないうちに、フォローしていきたいなぁ、させてもらいたいなぁと思っています。アドラー心理学の学習グループ、自助グループが小林市に誕生したら嬉しいなぁ! 損得抜きでアドラー心理学への恩返しのつもりで、往復10時間かかっても(笑)、サポートさせていただきますので、遠慮なくお声がけください。ご自分たちでアドラー心理学を実践していけるようになるための学びとツールもしっかり用意しています。今回、いただいたご縁を活かしていけたらと思っています。


読んでいただきありがとうございます。

みなさまどうぞよいお盆をお過ごしください。


生きとし生けるものが幸せでありますように。