こんにちは、鍵野です。
7月に入りましたね。梅雨が明けて、佐伯上浦も暑い日が続いています。それで、陽が当たって暑くなるリビングから避難して、滝からの涼しい空気が入ってくるカウンセリングルーム(にしている和室)でブログを書いています。クーラーを動かせばいいわけなんですが、できるだけクーラー稼働日を遅らせようとがんばってます。地球環境のため‥というわけでもなくお財布環境のためですが(笑)。
それで、クーラー、冷房に関連して、オゾンホールについて最近耳にしなくなったなぁと思って少し調べたら、あれ、解決に向かってるんですね。数十年したらなくなるんじゃないかって。世界中の国々が協力してフロンガスを使わないようにして、それで実際成果が出ていると。いやぁ、人類にもまだまだ希望がありますね。観察された事実に基づいて話し合って、悲惨な論理的結末(紫外線によってDNAが壊され植物を含む生命が絶えていく未来)を回避するために、互いに協力して行動することができることが示された素晴らしい成果だと思います。
なのにフロンガスよりずっと使っている人が少ない核(兵器)廃絶へは向かっていかないのは、それを持ったままでも自分(たち)だけは生き残れるという論理があるからなのかなと…
それで核兵器とは関係ないんですが(本当はあるけど)、今日は最近読んだ凄い本『コメ消滅』(三橋貴明著)で学んで考えたことについて書いてみたいと思います。
いやぁ、本当にためになる本でした。三橋さんの本らしく、しっかりデータが示されて、そこから事態をどう捉えたらよいかがわかりやすく語られています。ぜひ読んでみていただきたいです。ヨーロッパ諸国の穀物輸出がアフリカの貧困の要因となっているなどの分析も目から鱗でした。
要は、減反政策を続けてきたからお米が足りないんだと。作っていないからお米がない。当たり前のことですね。
もちろん需要予測をギリギリ満たすであろうレベルでの稲作は農水省も認めて(というよりは財務省ですね、予算を握っているので)続けてきたわけなんですが、あくまで予測は予測であって、需要もブレるし(インバウンドの増加など)、そもそも供給側、供給量の予測というのは天候に大きく左右されるわけで、需要をかなり上回る程度に作っておかないと、「思ったより米ができませんでした。なので来年まで飢えてください」というわけにはいかないわけで、たくさん作って備蓄も豊富にしておかなきゃ、危ないんですよね。
ところが、お米を作っている農家の方の95%が生産コストを回収できない程度の収入しかなくて、それでも稲作を続けられていることに頭が下がる思いですが(先祖代々の土地を守るという気概とかが支えているのかな?)、そんなことが続くわけもなく、70歳を超えている方が6割以上で、いつまでもお元気いて欲しいですが、それがかなうわけもなく、このままいけば、お米はどんどん減っていくのは明らかです。
輸入すればいいんだと言う人がいますが、ここが兵器と関連するところですが、他国に食料を頼り切ってしまっていいはずがありません(じっさいカロリーベースの自給率は38%ということですから、既に頼り切っているんですが)。
いくら同盟国のアメリカ(米国(笑))にしても、自国民より先に日本人の食料を確保してくれるはずもなく、自国も飢えるというようなことがあれば、いくら関税を下げたとて売ってくれない事態がおこるやもしれません。
そんな減反政策を続けてきたのが政府自民党なわけですが、備蓄米放出とかでの人気取りの演出は、それこそ噴飯ものです(笑)。
とはいえ、アドレリアンですから、自民党の国会議員とか、財務省の官僚とかのせいにして済む話ではなく、そういう政体を支えてきた一国民として、反省しなければなりませんね。
日本という国は、そもそも神武天皇が橿原の宮で建国のお祝いをしたところから、建国の年ではなく、その後、国民みんなで協力してお米を作って、みんなが豊かに食べられるような実りを得てから、それを祖先である神々にお供えしたという美しい物語を持っています。国を統一したから、さぁお祝いだ!という乗りの国ではないんですね。天皇自ら田植えをして国民みんなと一緒に苦労して協力しながら今日まで続いてきた、世界最古の文明国なんですよね(決して、新嘗祭で天皇陛下がラウンドアップで枯れないモンサント(今はバイエル)の遺伝子組み換え米を召し上がらざるを得ない未来を招来してはいけません)。
稲作農家のみなさんを国家公務員特別職にするとか、大企業並みの生涯賃金を保証するとか、少なくとも損益分岐点を大きく上回るような買取額の保障をしないと、本当に国産米が庶民の手に届かない存在になってしまう未来がすぐそこにありそうです。
農家に所得保障をするのはヨーロッパ各国ではごく当たり前にあることです。国境周辺を支えてくれている防人をしてくださっているという価値も共有しているようです。わざわざお米を作ってくださっている、日本が、瑞穂の国が瑞穂の国であり続けるために、あんな苦労の多い仕事をしてくださっている農家の方に国民総意で感謝を込めて保証金なり補助金なりなんでもいいですが、受け取っていただくような政策を実現してくれそうな(少なくとも減反政策を撤廃するような)政党に政権をお願いしていく、少なくとも次の参院選で自民党とか公明党には入れないのが、そういう事実を知ったアドレリアンであり日本人である鍵野の責任かなと思っています(参政党かな、期待できるのは)。
いつも食べている玄米の価格が倍になっていました。それはそれで痛いことですが、でも、今までが安過ぎたのかもしれません。この狭い日本であんなに大変な米作りを続けていただくのにそれ相応のコストはかかりますもんね。安いけど特許料の支払いと枯葉剤なしには作れない米を食べるよりは全然マシです。
「このできごとはみんな(自分も含めて)にとってどういうことだろう? みんな(自分も含めて)のために何ができるだろう?」と考えて行動するのが、アドラー心理学で言う共同体感覚の発揮ということなのですが、「コメの値段が倍になった」という出来事について、本をきっかけにこうして考えてみました。行動としては、とりあえずは参院選での投票先を日本が瑞穂の国であり続ける未来に少しでも期待できそうな政党にすることですかね。
そうそう、今週末は福岡でエピソード分析によるカウンセリングの自主学習会があります。みんなのために腕を磨いてきます。楽しみです!
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい一日をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。