こんばんは、鍵野です。昨日はとても暖かかったんですが、今日は朝から少し肌寒い感じで、気温的にはそこまでではなかったんですが、やはりその差が大きいのが応えるのか、またまた暖房のお世話になっています。
急に寒くなれば温かい食べ物が売れて、急に熱くなれば冷たい食べ物が売れるらしいけど、きっと「おでん」なんて、たくさん売れたんではないかなぁと思ったんですが、最近コンビニであまりみかけなくなりましたよね。コロナ過の影響なのかなぁ…
昨日、『エピソード分析によるカウンセリングプロセスの理解』講座を初開催しました。九州在住2名のアドラー心理学カウンセラー志望の方が受講してくださいました。
午前2時間午後2時間+αで計4時間以上の講座でしたが、お二人とも集中して参加してくださり、いろいろと質問もいただけて、講師としても大変充実した時間を過ごせました。
お二人とも満足された様子で、いただいた感想からも、今回の講座を今後の学びに活かしていく意気込みが伝わってきて、本当に嬉しかったです。ありがとうございます!
いつも思うんですが、人に何か教えることでその教える人が一番学べる気がします。今回、「エピソード分析」のカウンセリングプロセスを伝えられるように整理して言語化して解説して質問に答える経験を得られたことで、より一層「エピソード分析」に対する理解が深まったように思います。
それで、これは受講者さんの前で今回学んだこととしてお伝えしたことなんですが、野田俊作先生がその晩年に開発された「エピソード分析」のシンプルさに改めて驚きました。もちろん実際にカウンセリングができるようになるには実習を重ねて見取り稽古もたくさんしていかなければならないのですが、それでも、どんな相談でも(あえて言ってしまう(笑))、このシンプルな「エピソード分析」の型で扱うことができてしまうんですよね。大きく分けて4パターンの対応の仕方を身に付けてしまえば大丈夫なんです。
実際、振り返ってみて、自分で行ったもの、見取り稽古したもの、記憶に残っているものが数百事例ありますが、どれもその4パターンで対応できています(「エピソード分析」でないカウンセリングも見ていますが、それでも「エピソード分析」だったら、こうすればいいなぁというシミュレーションはできています)。
それで、「エピソード分析」のプロセスに、相談者さんの「構えが変わる」というとても重要なポイントがあります。その後のプロセスを説明しようとしたところで、「それでも相談者さんの構えが変わらなかったらどうするんですか?」というような質問を受講者の方にいただきました。とっても大事な質問だなぁと思いました。
「それまでのどこかで失敗したということですね。挨拶から始まって、ここに来るまでのどこかの時点で相談者さんとタテの関係になってしまった、裁いてしまったということではないかなと。人は所属したいので(アドラー心理学ですから)、相談に来てるということはその相手役さんと本当は所属したかったのに失敗しているお話なんですね。なので、カウンセラーが相談者さんと所属し合ったままここまで来ていれば、勇気づけることができていれば、自分から(所属のために)程度の差はあれど変わる気になるはずです。まぁお金をいただいてのカウンセリングでギブアップはできないでしょうけれど(笑)、試験とか実習だったらそこで終わって、止めてもらって、先生方にカンファレンスしてもらってもいいのではないかなと」というように答えました(あと、権力闘争からどうしても降りたくないという方がいたら、(カウンセラーに何かが降りかかるわけではないので)もうしばらく続けていただいてまたお手伝いできることがあったらそのときに… というのも援助にはなるという話もしました。少なくとも降りようと思えば降りれる(かもだ)けど自分の意思で続けたくて続けてると意識しながら権力闘争することになるので、それまでのようになりふり構わずとはいかなくなっているはず(笑))。
ということで、お金を取って教えておいてなんですが、いくら「エピソード分析」のシンプルなプロセスを頭で覚えられたとしても、それだけでは意味はないんですね(笑)。
挨拶の仕方、話の聞き方、話し方、板書の仕方、一挙手一投足が、相談者さんとの協働作業としてのカウンセリングプロセスを構成しているので、アドラー心理学の理論と思想を徹底的に(と自分で思える程度には)理解して、日常生活で実践して、無意識的にとまでは言わずとも意識していたらアドラー心理学の方で動くことができるようになって、それでようやく今回学んでいただいたプロセスを取り返しのつかない失敗なく(抵抗に会ったら退ける程度の失敗ならOK)動かせるんですね。
ただ、今回の講座で学んでいただいたことで、以後、お渡ししたテキストを携行して見取り稽古や実習をしてもらえれば、全体の中で、今何が何の目的で行われているのかがわかるので、その見取り稽古や実習から受け取れる情報の質が変わると思います。ミクロにもマクロにも全体の「エピソード分析」の地図の中に位置づけながら、目の前で起こっていることを理解することができるようになると思います。
それで、プロセスと照らし合わせながら振り返ることで、どこはよかったのか、どこで失敗したのかもわかるようになると思います。
今回受講されたお二人には、ぜひ、AIJの基礎講座理論編を受講して(納得するまで何回でも)、文献を読み込んで、アドレリアン同士ディスカッションを重ねることで、理論と思想の理解を深めながら、日々の実践、家庭や職場、交友関係での実践を続けることで、アドラー心理学カウンセラーになっていただきたいと思っています。
それから、遊びも大事ということで(笑)、せっかく上浦に来てもらったし、お昼には近くの海鮮丸さんで海鮮丸丼を食べ、今まで食べたお刺身で一番!という感想もいただきました。そうなんですよ、同じく近くにあって有名な「塩湯」の海鮮丼もいいんですが、ものすごく混んでるし、鍵野は昔から海鮮丸さん推しなんです。その後、暁嵐の滝と鎌倉時代創立の瀧三柱神社へもお連れしてミニ観光を楽しんでもらいました。
とってもニッチな講座なので、このあと1回くらい(数名のニーズはあるかな)開催したらそれで市場が飽和してしまいそうですが、それでも作ってみてやってみてよかった!
九州以外の方でも、もしご要望があれば、何かのついでに(鍵野が遠方に学びに行くついでとか)開催できるかもしれませんのでお気軽にお問い合わせください。野田先生への恩返しというつもりもあって作ったせっかくのコンテンツなので、アドラー心理学カウンセラーを目指す方に活用いただけたら嬉しいです。
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい夜をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。