こんにちは、鍵野です。
法事があったので、何日か大学生の息子が家にいたんですが、期末試験が近いということで、真剣に勉強をしていました。去年の今頃は、国立大学の2次試験の直前で、がんばって勉強していましたけれど、理系は入学してからも大変なんだなぁと思いました。「解析」の試験が特に重いようで、なんでも試験100%で成績が決まるらしく、それは厳しいねぇと思う一方、いいなぁ真剣勝負の感じもとも思いました。しっかり数Ⅲを勉強してきた積み上げがあってこそ対応できているということでした。子どもが(もう大人ですが)人生の課題から逃げることなく真剣に向き合っている姿を間近で感じれるのは、やっぱり嬉しいですね。親になれてよかった!
野田先生が、15歳でしつけは終わり、あとは大人と大人として付き合っていく、というようなことをおっしゃっていたと思います。我が家もそんな感じで、中学卒業までで子育ては終わって、あとはいくらかこちらが経験が多いだけで、必要な時にはアドバイスをするけれども、一緒に暮らす大人同士、助け合いながら、高校卒業まで来ました。去年の4月から息子が大学生になってからは、別々に暮らしていますが、何かあれば助け合える、何かなければそれぞれでなんとかしていけるだろう、という互いへの尊敬と信頼をベースに、幸せな関係をキープできています。
アドラー心理学に、パセージに出会えてなかったら、どうなったことかわかりません。息子が中学2年のときに初めてアドラー心理学の子育て学習プログラム「パセージ」を受講しました。生兵法は怪我のもとと言いますが、鍵野も例外ではなく、アドラー心理学の本や講座で学んだことを、自身の成長度合いは無視して、こうすべきという形で、子どもたちに押し付けていたことに気づいて、例えば「家族会議」という、家族みんなで話し合って決めていく、多数決ではなく、全員一致で、という実践があるんですが、パセージに納得して頭だけでなく身体にまで落とし込めるようなるまでは、「家族会議」という名を借りた、親父の決めたことを押し付ける会議になっていました。子どもたちからは、それが丸見えだったはずですが、なまじ「アドラー心理学」という看板でやっているものだから、押しつけ側の親父からは、自分はいいこと、正しいことをしているという自己欺瞞満開で、かなり子どもたちは迷惑したし辛かったと思います。
「ゲームは夜10時まで」と押し付けて、それを過ぎたら怒りに任せてゲームを取り上げたり(笑)。息子は悔しそうに泣いてましたっけ。本当に悪いことをしたなぁと思います。アドラー心理学がしみ込んで来てからは、子どもたちを本気で信頼することができるようになって、話し合いながら(20秒と言わず40秒でも待って子どもの考えを聞いて)、こちらの考えは伝えるけれども、ほとんどのことはお任せして、それで結局たいした問題も起こらず、互いに協力しながら幸せに暮らしてくることができました。
重い病気にめげずに、明るくいつも自分にできることをしながら、周囲の人も楽しませて生きてきた娘についても、文字通りに迫られる命がけの選択について、何も隠すことなく、娘に理解できるように医学用語を翻訳しながら、現状がこうなっていて、これとこれとこれという治療の選択肢があって、お医者さんはこれを勧めているけれど、こういう危険性もある、海外ではこういう例があって、それぞれこれくらいの率でこういうことが起こっている。お父さんとしては、これこれこういう理由で、この方向がいいと思っている。それにもこういう危険性はある。あなたはどうしたいかな? あなたの命だから最終的にはあたなが決めることを、お父さんもお母さんもお兄ちゃんも応援します。というような話を、当時小学2年生だったと思いますが、娘とできるくらいに、アドラー心理学のおかげですが、家族みんなが成長していました。
だからアドラー心理学は本当におすすめなんですよね。どんなに困難な状況にあっても、本気で実践すれば必ず幸せな方向に進んでいけます。困難がなくなるわけではありません。病気が治るわけでもありません。それでも、その困難な状況を、家族と仲間と一緒に力を合わせて乗り越えていける、その苦労自体が幸せな経験に変わってしまうようなことが起きます。生きていれば常に何らかの課題がやってきます。アドラー心理学ではライフタスクといいますが、その人生の課題から逃げ続ける人生を選ぶことも、家族や仲間と一緒に、その課題解決にチャレンジし続ける、そのこと自体を楽しむ人生を選ぶか、それはあなたの自由です。
アドラー先生は、アドラー心理学を学ぶのに遅すぎることはない、死ぬ2日前までなら間に合う(幸せになれる)、というようなことを、おっしゃたとか。善は急げとも言いますね、ぜひ、お近くの野田俊作顕彰財団(AIJ)か日本アドラー心理学会でアドラー心理学を学んでいる人を捉まえて話を聞いてみてください。それまで想像したこともなかったような人生が開けてくるかもしれません。
写真は元妻からのチョコレート。やっぱり嬉しい!
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい一日をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。