こんにちは、鍵野です。
ゴールデンウィークに入りましたね。サラリーマン時代は有給を使って大型連休にしていたのを思い出します。休んで何をしていたのかはよく覚えてないんですが、たぶん子どもたちとどこかに出かけていたんだと思います。有給消化率はかなり高かったですね(笑)。今は、休みといえばいつも休みみたいなものなので、わざわざ大勢の人がお休みのときに何かしようというのはないんですが、今年は珍しくお出かけします。5月4~6日に滋賀県は大津、琵琶湖のそばで開催される、野田俊作顕彰財団(AIJ)のサイコドラマ(心理劇)ワークショップかささぎ座に参加するんです。楽しみです。
これで野田先生の流れを組むアドラー心理学のほとんどの講座に参加したことになるんじゃないかなぁ(一部の特殊講義は除いて)。スタンプラリーをやっているわけではないけれど、でも、ひと区切りというか、7年間学んできて、アドラー心理学について納得できた感のある自分へのご褒美的な気分で、卒業というわけではないけれど、「もっと賢くなってやる~」といういつもの欲まみれではなく(笑)、純粋に楽しんで来よう経験して来ようという気分でいます。
前回書いた脱カフェインは継続中で、4日前にどうしようもなくてドリップパックのコーヒーを飲んで以来、普通のコーヒーは飲まずに済んでいます。頭が痛くなってきたなぁというときにほうじ茶を飲んだり、朝と夕方に水では味気ないというか、楽しみとしてディカフェ(97%除去)のコーヒーを飲んだり、ルイボスティーも試したりしながら、そんなに激しい離脱症状なく過ごせています。微妙に頭が痛いというか膨張している感じがあるのと、身体が重い感じはありますが、代わりに焦りがないというか、一日中とても落ち着いていられる感じがします。
やっぱりカフェインに急き立てられていたんでしょうね。危険はないのに危険に備えている感じの身体がギュッとなった感じだったんだなぁと、今は緩んでいるので、それとの比較でよくわかりました。たしかに、やることが決まっていて、直線的にこなせる仕事のスピードを上げるには効果があったんだろうなと思います。「早く、早く!」と何か追い立てられている感じがあって、締め切りはまだずいずん先の仕事でも、詰めて詰めてたいてい早く終わらせていました。それで、終わらせてホッとはするんですが、でも、事態は変わるので(無常ですから)、早く終わらせても、かえって二度手間というか、お客さんの状況変化があってもう一度やり直しなんてことがずいぶんありました。まぁ、一度やっているので、ロジックは組みあがっているから、次はもっと早くできるんですが、もっとゆったりやってもよかったかもなぁなんてことは、よくあることでした。
ちなみに写真はカフェインの力も借りながら一気に書き上げた鍵野の処女作にして最終作(笑)です。このころはまだカウンセラーになっていなかったので、おおっぴらにはしていませんが、経営分野の本ではありますが、アドラー心理学で考えて書いた本です。大出版社じゃないのが幸いしたのか、まだ絶版にならず、細々と売り続けてくださっています。アマゾンhttps://amzn.asia/d/0Vv03pqや楽天ブックスにも在庫あると思います。会話形式で読みやすく仕上げたつもりです。よろしければお手に取ってくださると嬉しいです。宣伝でした(笑)。
それ(二度手間覚悟で早く仕上げる)も含めて、個人全体が主体的に判断して、カフェインも使って、ライフタスクに対処してきた結果として今の自分があるわけで、その経験があって、今、意識的に脱カフェインの実験ができていて、どうもこのままいい結果になりそうな感じがします。
たぶんライフタスクが変わってきたんでしょうね。そんなカフェインの力を借りなくても済む暮らし方になってきたのに(「炊くほどは風が持て来る落ち葉かな」という感じ(笑))、それに適応できていなかったんだけれど、ようやく気づいて、今適応努力中というところかなぁと思っています。
さて、例によって長い前置き、しかも関係ない前置きだったのですが(笑)、今日は、「声がけ」について考えてみたいと思います。
「どんな声がけをしたらいいんでしょうか?」とよく聞かれます。たいていはお子さんのことですが、たまに部下への声がけのことだったりもします。
これ、ちょっとどう答えていいものか、ちょっと困るんですよね。時間と状況が許せば具体的な出来事、やり取り、エピソードをお聞きして、いくつか質問に答えていただいた上で、その方ではなく、相手の、お子さんだったり部下さんはどうして欲しい状況だったのかを一緒に考えてから、その方の声がけを含めた行動を、できればご自分でみつけられたら一番いいかなと思うんですが、これはほとんどカウンセリングになってしまうので、なかなか普通の質疑応答とかの場面では難しいことが多いのでですね。
たぶんこういう質問をされる方というのは、何かアドラー心理学の本を読んでいらして、でも、きっと野田先生の本ではなくて(笑)、たぶん野田先生のお弟子さんの本でもなくて(笑)、なので、「アドラー心理学」というものを学んだら、(少しは)世の中が自分の思い通りになると信じている方のような気がします。
うまい「声がけ」さえできたら、相手が思い通りになるんだけれど、自分はまだそのうまい「声がけ」を知らないから、そうなっていない、だから、イライラしたり、カチンと来たり、怒鳴ってしまったりするんだ、だから、そのうまい「声がけ」を教えてちょうだい、という意味の質問かなぁと。
だから、ハードに、ストレートに答えてしまうと(途中で怒って帰ってしまうかもしれませんから、実際にはこんな風には言わないと思いますが(笑))
質問者:子どもにどんな声がけをしたらいいんでしょうか?
私:どんな声がけをしてもダメです。声がけをどうこうしようと考えているうちはどうにもなりません
質問者:は? じゃぁ、どうしたらいいんですか?
私:アドラー心理学を学ぶことです
質問者:だから、聞いてるんじゃないですか!
私:声がけは問題じゃないんです
質問者:じゃぁ、何が問題なんですか?
私:あなたの構えです。「声がけ」を知ってどうしたいんですか?
質問者:ゲームをやめて少しは勉強して欲しいんですよ。
私:そのとき、ゲームをしているお子さんを見てどんなことを感じてましたか?
質問者:え? うーん… なんでいうこと聞かないのよ。こんなんじゃロクな大人にならないわよ、って思ってました。
私:怒ってました?
質問者:はい。イライラを通り越して、怒ってましたね。
私:それです、構えって。ところであなたは怒っている人の話を聞きたいですか?
質問者:いえ、いやです、それは。でも…誰だって怒りますよ、あんなにゲームばっかりしてて…
私:怒ったまま、どんな声がけを考えてもムダだと思われませんか? 怒った人が言葉だけ丁寧でも、かえってムカつきません?(笑)
質問者:それはそうですね。
私:でしょ? だから、「声がけ」だけ学んでもムダなんです(笑)。
質問者:どうしたらいいんですか?
私:だから、アドラー心理学を学ぶことです。人に対する構えをですね。子どもさんを怒らずに済むようになれば、あなたの話を聞いてくれるかもしれませんよ。
相手を裁く構え、自分が上で相手が下、自分が正しくて相手が間違っている、自分が美しくて相手は醜い、自分は賢くて相手はバカだ、(人によっては自分を下にするのが好きな人もいますが、それも人に優劣をつけるという意味で同じことです)といった競合的な構えで、コミュニケーションする限り、必ず互いにとって不幸な結果に終わります。そうではなくて、相手と一緒に幸せになろうという構え、相手と協力して目標を達成しようという構え、人と人の間に価値の優劣をつけない平等の位置で相手と関わろうとする構え、協力的な構えでコミュニケーションできれば、互いにとって幸福な結果が期待できます。
アドラー心理学が教えているのは、人と人とが協力的に暮らしていく考え方と具体的な方法です。協力的な構えでのコミュニケーションが成立しているとき、「声がけ」のレベルではどんな乱暴にみえる言葉でも当人同士にとっては仲良くできているわけです。逆に、「声がけ」のレベルでは丁寧で優しい言葉でも、競合的な構えで使われれば、慇懃無礼というか、なんとも気持ちの悪い、仲良くなりたくないなぁと相手に思わせるコミュニケーションになってしまいます。
気持ちのよいゴールデンウイークを過ごすためにも、みなさまもぜひ「声がけ」レベルではない本当のアドラー心理学を学ばれませんか?
野田俊作顕彰財団(AIJ)または日本アドラー心理学会の有資格者から学ばれるのであれば確実です!
なにかで鍵野と縁があれば、ぜひ一緒に学びましょう。お気軽にお声がけください(声がけ(笑))!
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよいゴールデンウイークをお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。