アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

高いと安い

こんばんは、鍵野です。
11月もあと少しということで、佐伯上浦も寒くなってきました。古い一軒家なので朝晩は結構冷えます。暖房のお世話になる日も増えてきました。インフルエンザも流行ってきているようですし、免疫力を落とさないよう、師走が近づいてお忙しい方も多いとは思いますが、みなさまどうぞ無理されずご自愛ください。


理性的に考えることを大事にしたいので、マスクがその穴よりも小さいウイルスを防げるとは思えないんですが、でも、外出中などに手についてしまったウイルスを口や鼻に無意識に運んでしまうことを防ぐ効果はあるような気がします。そういう意味では目からの侵入を防ぐ意味でメガネもいいかも(伊達メガネでも)。インフルエンザの時期のマスクはアリかもしれませんね。ちょっとは用意しておこう。


明日はいよいよ新しい車(中古車ですが(笑))の納車日で、愛車ミラと最後のドライブで引き取り(入れ替え)に行ってきます。お隣の解体工事の際の事故で痛ましい姿になってしまってますが、走りの方はまだまだしっかりしていて、名残惜しい感じもします。


このミラは娘と一緒に大分市の中古車屋さんに見に行って試乗して、それで気に入って買ったのですが、娘が「パパの車○○万円なんだよ!」と、当時小学校低学年の娘でもわかるくらいに安い!(笑)のが面白かったのか、近所のいろんな人に言いふらしてくれていたのが今となってはいい思い出になっています。


買ってすぐに、母を助手席に乗せて、島根鳥取へのドライブ旅行に行って、高速道路でスピードを出すとタイヤから変な音がしてきて…、なんとか事故もなく帰ってこれたのですが、ディーラーに見てもらったらタイヤのバランスが取れてないとか、いくつか部品も交換しなければいけないところもあり、かなり危ない状態だったことがわかって、結局、修理代でプラス〇十万円掛かりました(笑)。


その後はあまりお金も掛からなかったので、いい買い物だったとは思うんですが、やっぱり安いのにはわけがあるんだなぁと、いい勉強になりました。


それで、今日はこの「安い」とか「高い」を巡って、世の中の商品・サービスの価格と価値についてちょっと考えてみたいんです。


みなさん世の中で高い商品・サービスっていうと何を思い浮かべますか?


鍵野はダイヤモンドを思い浮かべました。他にも高いものはたくさんありそうですが、これまで実際に買ったことのあるもので「高いな~」と感じたのが、ダイヤモンドのエンゲージリングだったので(笑)。いくらだったかは覚えてないんですが、黒毛和牛でも100グラム千円とかでは買えるでしょうに、この重さ大きさでこの価格って、ちょっとびっくりしました。もちろん納得の上ですし、もともとプレゼントは好きな方ですから、大事な人にそのくらいは全然惜しくはなかったんですが、でも、結構頑張りました(笑)。


他には、プラチナとか金とかの貴金属類なんかもそうかなぁ、ダイヤモンドほどではないけれど。あとは、車好きなので、高いと言えば、フェラーリとかランボルギーニですかね。1台の価格で中古のミラ(車は中古で)が百台くらい買えそう(笑)。


なんかね、鍵野の場合、家はあんまりイメージしないです。何億円の豪邸というのもあるんでしょうけど、なんでですかね?


たぶん、仮説ですが、実用性がないものほど高いのではないかと。ダイヤモンドもプラチナも食べられないし(笑)、フェラーリで田舎の細い道を通り抜けながら、スーパーに買い物に行くのも難しいだろうし(笑)。その点、家はですね、豪邸でも住めますもんね、住もうと思えば(笑)、掃除が大変そうで嫌だけど(そういう人は自分で掃除しないんだろうけど(笑))。


それで、今度は労働とその対価というところにフォーカスして考えてみたいんですが、世の中の高給取りというと何を思い浮かべますか?


金融関連の外資系の会社のイメージがありますね。あとは戦略系のコンサルティング会社とか。世間でよく言われるお医者さんについてはあんまりイメージないです。開業医の方はわかりませんが、鍵野の知っている病院勤めのお医者さんたちに高給取りのイメージはまったくありません。なんか激務で身をすり減らしながら患者さんのためにがんばっている感じがあって… もちろんそれなりの収入がおありなのは知ってますが、理系院卒大企業サラリーマンの生涯賃金と比べてそんなに差はないんじゃないですかね、実際は。逆転するケースもたくさんある気がします。医学部に入るのって、もの凄く大変なのにですね。


仮説ですが、現代の市場経済システムは、人の欲とその欲を妨げられることへの怒りをどんどん増やす方向で回り続けていると思います。欲や怒りが増えれば増えるほど、世の中の需要が増え供給が増えると。なので、人の欲や怒りを駆り立てる、どんどんどんどん欲や怒りを増やす方向の仕事・労働をすると市場経済システムがそれに正のフィードバックをするのでより高い対価が支払われるのではないかと。


お金がある人ほどさらにお金が欲しくなって、そのお金を増やす方向の仕事をしている人、たとえばゴールドマンサックスの社員とかには高給が支払われるということではないかなと。


逆にその仕事の価値の割に対価が安いと思われる職業と言えば何を思い浮かべますか?


介護職とか看護師さんとかですかね。保育士さんもそうかな。介護を必要とする人、親など大事な人の介護をしてもらっている人、入院している人、大事な人が入院している人、保育園にお子さんを預けている人、などの人たちにとって、こういう仕事をしてくれる人がいるからこそ暮らしていけるわけで、そこをお願いできるからこそゴールドマンサックスの社員なら社員でやっていけるわけですよね。


で、報酬は投資会社で働いている人なんかよりは圧倒的に安いと。


いなくなって困るのはどっちですかね? そりゃあ、介護職の方、看護師さん、保育士さんの方ですよね。


そうそうゴミ収集のお仕事をしてくださっている方も、本当に社会を支える大事な方々ですよね。捨てたものを処理してくれるから買うことができるわけで、現代の消費社会はごみ処理のインフラあってこそ成り立つものですものね。たぶん、そんなに高給取りではないと思うんですが、その方々がしっかりやってくれているから暮らしていけてます。


ところが、高給取りの方々がいなくても、鍵野は全然困りません(そういう人たちにお金を運用してもらっているようなお金持ちは困るのかもしれませんが(笑))。


かく言う鍵野も、一時期、そこまでべらぼうにというわけではないですが、たぶん高給取りと言えるレベルだったことがあります。思い返せば、やっぱり人々の欲を掻き立てる方向の仕事だったなと思います。起業の支援をメインにしていた時期です。何かしたい、ビジネスで身を立てたいという欲を持った人を応援する仕事という感じですかね。


でも、仕事(お客さんとサービス)を変えたので、今はそうではなくなったんですけど、でも、別に誰も困らなかったと思います(元妻はちょっと困ったかも(笑))。


今は、アドラー心理学のカウンセリングをメインの仕事にしているつもりなのですが、これだけではご飯を食べていかれないので、経営コンサルティング方面の仕事として、ピンチの会社の立て直しをお手伝いする方向でときどき仕事をさせてもらっています。


こっちの方向では、ちっとも儲かってないのですが、でも、なくなったら困る人がいる気はしています。とくにアドラー心理学のカウンセリングについては、そもそも日本中でもできる人がごく少数に限られているので、できる限り営業は続けていきたいと思っています。宣伝が足りないのか、立地が良くなさすぎるのか、はたまた他の理由でか、お客さんは滅多に来られませんが(笑)、でも、来ていただけた方のほとんどは満足されて、支払われた対価以上のものはお持ち帰りいただけている実感があります。なので、大分県や近隣県でアドラー心理学に気づいた方が、その可能性に期待してみたくなった方が、試しにカウンセリングを受けてみようかなと思われた時の受け皿にはなりたいなと思っているわけです。


アドラー心理学の話に絞っていきたいんですが、アドラー心理学は現代の市場経済システムと相性が悪いんだと思います。だって、アドラー心理学を学んだ人は、自分の欲と怒りをマイルドにする方向に、もっと穏やかに暮らしていく方向に向かっていきますから。人々が日々の暮らしに満足する方向に作用しますから、それでは、「もっともっと!」という市場経済システムをぶん回すためのエネルギーが少なくなって、いろんな商品・サービスへの需要と供給が増えていかないので困りますものね。


大事な人と、たとえば家族と、尊敬信頼協力のコミュニケーションが実現してしまったら、もうその人にはそんなに溢れるようなモノやサービスはいらなくなるんですよね。


着飾った凄い美人と高級レストランで高級ワインを飲みながら食事をするよりも、尊敬して信頼できるパートナーと家で鍋をつつく方が幸せですもの、そりゃぁ(どちらが刺激的かという話ではなくてですね(笑))。


なので、アドラー心理学が流行ることは(それが本当にアドラー心理学である限り)、この現代市場経済システムを基盤とする世界ではあり得ないのではないかと思います。


アドラー心理学を学ぶと、一流大学に入れるとか、会社で出世するとか、金持ちになるとか、モテるとか(笑)、そういう勘違いが広まれば別ですけども(笑)。


でも、それは仕方がないというか、アドラー心理学が本当に力のある学問、実践すれば実際に成果が出る学問だからこそ、現代の市場経済システムから負のフィードバックを受けるのであって、名誉なことではないかなとちょっと負け惜しみ的になりつつも、しがない一人のアドラー心理学カウンセラーとして、鍵野を見つけてくれた人には、しっかりきっちり仕事をして対価以上のものを持って帰ってもらえるように、精進し続け、できる限り店を開け続けて行こうと思っています。


カウンセリングを必要としている人が、カウンセリングを受ける勇気をもっていただければと、これまでカウンセリングを受けた方の感想をホームページに載せてみました(トップページ)。よろしければホームページhttp://www.adleriancothinking.com/を覗いてみてください。


どんなことでもお気軽に! あなたと一緒に考えます。

ご予約のお電話お待ちしています。


今日も読んでいただきありがとうございます。

みなさまどうぞよい夜をお過ごしください。


生きとし生けるものが幸せでありますように。