こんばんは、鍵野です。
冷えますねぇ。週末は福岡に行ってましたが、あちらも寒かったです。山越えでは少し雪もあり、慎重に走りました。
今年最後の「エピソード分析」の学習会は盛況で、たくさんの参加者がおられる中、例によって「エピソード分析」によるカウンセリング練習をさせてもらいました。さらに事例検討の時間もあって、いろんな読み方、取りつき方を聞くことができ、これも大変勉強になりました。
カウンセリング自体は、相談目標をはっきりとは定めにくい感じで始めた分、いつもの鍵野のカウンセリングよりクライエントさんに動いてもらいながら、エピソードのどの辺が本当に気になっているのかを探りつつ、ホワイトボードを使う前の部分でかなり時間を使いました。引き際は早かった分、最低限の線、今より悪くしないで終わることはできたとは思いますが、いろいろ課題が残った内容でした。
カウンセリング中にはあまり気に留めていなかった点について、終わった後のディスカッションで、ある先輩が自分はこういう仮説を持ってみていたと教えてくださって、なるほど!と、とても勉強になりました。
じつは、カウンセリング中に何度か、押しては引き押しては引きした場面があって、共同体感覚を発揮する方向へのいい流れを作れなかったんですが、その先輩の視点があれば、相手役さんの目標を一緒に考えてみるところで、クライエント役さんの相手へ向かっていた力に恐れをなして退却するのではなく、うまくその力を使うことで、まったく違った平等の世界への扉を一緒に開けることができた可能性があったかもと気づけました。うん、なんか自分らしい、しっくり来る新しい組み立てができる気がします。よかった!
それで、今回実習してみて、あらためて大事だなぁと思ったのが、カウンセリング実習の目的をはっきりさせることについてです。実習というくらいだから、まず、カウンセラー役になる人がカウンセリングを実際にやってみて稽古する、見てた人からフィードバックをもらって参考にする、それらによってカウンセリングの腕を上げるという目的があります。
他の人がカウンセリングするのを見学してカウンセリングを学ぶ、カウンセリングの腕を上げるという目的もあります。
他に、クライエント役さんも、お稽古に協力するボランティアという立場ではあるんですが、やっぱりできたら困っていることを解決したいという目的はあると思います。
さらに、カウンセリングができるようになることまでは考えていないけれど、グループで「エピソード分析」をすることができるようにはなりたくて、その進め方の参考に見学したりクライエント役になったりする人もいると思います。
また、カウンセリングとか「エピソード分析」とかということではなくて、アドラー心理学を学びたいという目的で見学したり、クライエント役になられる方もいると思います。
今回の学習会では、何かそこらへんを自分の中ではっきりさせないで、いつものように自分がカウンセラー役で実習をやってしまったなぁという反省があります。カウンセラーの資格を取る前は、本当に貴重な実習の機会だったので、自分がカウンセリングをできるようになるためにやらせもらっていたのですが、カウンセラーになって、仕事でもカウンセリングをしているのに、何のためにみんなの前で実習をするのかというところですね。
結果的には上に書いたように、やっただけのことはあって貴重なお土産を持って帰れたのですが、他の参加者の方にとってはどうだったのかなぁというところがですね、みなさんの貴重な時間でもあるので。カウンセリングにしないでみんなで「エピソード分析」した方がよかったかもとかですね。次回はもう少し、参加されている方みなさんのやりたいこと学びたいことを聞いてから、それにどう貢献するかという視点で動いていきたいと思いました。
あとは、本当に自分の腕を上げるというのであれば、思い切って、クライエント役さんの問題解決には役に立たないかもだけど、あえて、複数回セッションの一回目という設定で、一回目をやり切るとか、あるいは、早期回想を扱ってみるとかして、意見をもらうというやり方もあったかなぁとも思いました。
この学習会は来年も続けていくとのことだったので、またできるだけ参加しようと思っています。九州のアドラー心理学ムーブメントへの貢献のためにも、自分が腕を上げるより(それも大事だけど)他のみなさんの学びへの貢献にもっとフォーカスしていきます!
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい夜をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。