アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

協力的への1ミリを喜ぶ

こんばんは、鍵野です。
ゴールデンウイーク、いかがお過ごしでしょうか。今日は本格的な雨でたぶんライダーは大人しくしていたんだと思いますが、昨日は晴天でバイクツーリングを楽しむたくさんの人たちを見かけました。


鍵野ももう何十年も前の話ですがバイク乗りだったので、バイクを楽しんでいる人たちに会うと嬉しいです。昔は無茶なライディングをしている人を結構みかけた気がしますが、みなさん余裕を持って走られているようで、いいなぁと思いました。


バイクに乗ったことのない人にはわからないと思いますが、あの加速感とレスポンスを含めた一体感、横Gのない感じ、あれは車とは全然違う世界なんですよね。得られる刺激がダイレクトで段違いということかな。


仏教徒になっていなければ、年甲斐もなく、皮のつなぎを着てレーサーレプリカ系のバイクで峠を走っている気がします(イージーライダー系には惹かれませんでした(笑)。ドゥーハン、シュワンツ、レイニー、ガードナーとかそういう世代です)。ヤマハかなぁ…きっと。子どものことはもう全然心配ないんですが、母親がいますのでね。大怪我して(死ぬかもしれんし)責任を果たせなくなったら後悔するので、バイクは諦めています。


車でも事故するときはするわけですが、やっぱりバイクは即身体に来るのでですね。今の生活で公共交通機関だけというのはちょっと非現実的なので、エンジンのついた乗り物は必要で、自分だけならバイクで事足りるんですが、それでもバイクじゃなきゃダメというわけではないし、事故のリスクを考えると車でいいでしょということになりますよね。


それで、昨日は福岡アドラー心理学の虎の穴と言われている(嘘(笑)、今言いました)、月一回某所で行われているエピソード分析の秘密?特訓に参加してきました。


嬉しかったのが、あるカウンセラーではない先輩が、かなりブランクがあった気がするんですが、エピソード分析によるカウンセリング実習にチャレンジしてくれたことです。手順を踏んで、途中わからなくなったら無理せず、メモを参照したり、他の人(見学者)からのアドバイスをもらいながら、相談者さん(クライエント役)と協力しながら、なんと、カウンセリングの最後まで到達しました。ご自身としては納得のできではなかったのかもですが、前に出て、慣れるまでは頭が真っ白になる状態で、しっかり「エピソード分析」を進められたこと自体が本当に凄いことで、見ていて、凄いなぁ、立派だなぁ、と素直に思いました。やる気っていうのかなぁ、「エピソード分析」をマスターしようという気合を感じました。きっと、次回もチャレンジされるんだろうなぁ、できる限り応援したいなぁ、お役に立ちたいなぁと思いました。


そして例によって鍵野も、実習させてもらいました。内容についてはもちろん書けないわけですが、しっかり「エピソード分析」のカウンセリングで、大きな経験をさせていただけました。これまでにも、同じ方に相談者(クライエント役)になっていただいて何度か実習させてもらってきたのですが、これまでのカウンセリングでの課題だなぁと思っていたことが、ようやくクリアできたような気がしています。相談者さんの協力のおかげです。本当にありがとうございます。何度も何度も目標の一致を確認しながら、相談者さんを裁かずに、言葉よりも身体全体が教えてくれていることから、「抵抗にあったら退け」ができたカウンセリングだったかなぁと振り返って思いました。


お恥ずかしいことですが、カウンセラーである鍵野が独善的に描いた「協力的」のイメージでこうあるべきを押し付けて、抵抗されて(当然ですが)、縦の関係になってしまって、そこから膠着状態に陥ってしまうということがこれまで何度かあったように思います。


それで、そこが大きな課題だったのですが、相手役さんとの関係の中で、教科書的な「協力的」のイメージに当てはまる目標なり行動なりは、とうてい無理ということがあるわけですね。それでも、その方が、1歩でも半歩でも1ミリでも、相手役さんのことを思い、これまでよりも「協力的」な関係に踏み出す援助はできるんですよね。「協力的」には、じつはもの凄い幅のグラデーションがあるんだということに、いまさらながらに気づきました。


自分を振り返っても、個別のコミュニケーションの場面では、相手に応じて、その都度違う目標に向かって違う対処行動を取っているわけで、歴史的なそれまでの互いのやり取りといったコンテキストを知らない人がみたら、一見意地悪に思える対応をしていても、昨日よりは協力的な対応だったかもしれないなぁということがあるんです。絶対的な「平等の位置」とは違うけれども、でも、勇気を出して、1ミリ進んだよねというような対応がある。おかげで相手もその1ミリ分は幸せの方に向かえたかなというような対応がですね。そこを「まだまだだなぁ」と自分を棚に上げて評価者の位置に座ってしまうのではなく、「進めましたね!」と一緒に喜べるカウンセラーになりたいなぁと、そんな風にいつだったか忘れましたが思った機会があったんですね。


そこからの、今回の実習での経験だったんですが、かなり時間をかけるカウンセリングになりましたが、その相談者さんの勇気ある行動を勇気ある行動として一緒に喜べるカウンセリングができた気がして、本当にありがたかったです。


そんな九州のアドラー心理学の虎の穴の優しい住人たちに出会える貴重な機会があるのでお知らせします。写真のチラシがそうです。来る6月1日(土)2日(日)に博多で野田俊作顕彰財団(AIJ)の「葛藤解決」をテーマとした特殊講義と演習があります。定員15名ですから、アドラー心理学を学びたい、アドレリアンに交わりたいという方は、ぜひお早めにお申し込みください。福岡を中心に、先輩アドレリアン方が参加されると聞いています。受講して損はないと思います。次に九州でAIJの公開講座があるのは来年になってしまうと思いますから、気になった方は思い切って参加をお勧めします。


かく言う鍵野は、大事な家族行事があるので、そちらを優先して、今回は15名分しかない貴重な参加枠をこのブログ読者にお譲りします(笑)。ぜひ、鍵野の代わりに参加してみてください。よろしくお願いいたします。


今日も読んでいただきありがとうございます。

引き続き、みなさまどうぞよいゴールデンウイークをお過ごしください。


生きとし生けるものが幸せでありますように。