アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

勇気

こんにちは、鍵野です。
アドラー心理学を実践している人が読んでいる本といえば、もちろん野田俊作先生の「アドラー心理学を語る」シリーズ(旧タイトル「トーキングセミナー」)ですが、世の中的に言ってアドラー心理学の本といえば、やっぱり「嫌われる勇気」ですよね。前にも書きましたが、鍵野がアドラー心理学に出会えたのもあの青い本のおかげでした(今は手元にありませんが(笑))。なんでも一昨日12月13日で発売から10年になるんですって。いまだに売れ続けているようです、しかも、海外でも。この本、忘れがちですが、岸見一郎さんだけじゃないんですよね、著者は。岸見さんの単著がどのくらい売れているのかは知らないんですが、この本以上に売れているとは思えないので、本当にいい出会いだったんでしょうね、共著者の方と。

 

本を書いたことがある方がどれくらいいらっしゃるかわかりませんが、鍵野も一冊だけ書いたことがあります。小会社でできる! お客様から選ばれる会社にする55の戦略 | 鍵野 正則 |本 | 通販 | Amazon

知り合い以外には、ほとんんど売れてない気がしないでもないですが、商業出版ではありました(結構な数を自分でも買うという条件はありましたが)。細々とですけれど、まだAmazonでも楽天ブックスでも売ってはくれています。いつも在庫1点限り状態ですが(笑)。

 

まぁあれはあれでいい経験にはなりました。経営コンサルティングの本ですが、アドラー心理学も学んではいたので、結構、アドラー心理学っぽい内容になっていた気がします。でもね、ちょっと苦しかったんですよね、まだカウンセラー資格は取れていなかったので、「カウンセラーになって初めてアドラー心理学の供給者になれる」という野田先生の教えに背くことになってはいけないと、アドラーの名前を一つも出さずに、でも、自分がアドラー心理学を実践して納得しているところは、ちゃんと書きたいというところでですね。あとがきでちらっと野田俊作先生のお名前には触れさせてもらったので、わかる人にはわかるかなぁという落としどころにしました。

 

本を書いたからって仕事が増えたわけでもないし、自費出版と勘違いされたのかもしれませんが、さらに本を書いてブランディングしませんか的な営業のお電話がたくさん来たくらいのもので、経済効果はほとんどなかったです。でも、友人知人、親戚のおばさんとかはとっても喜んでくれたし(笑)、子どもたちも自分の父親の本が本屋さんに並んでいる(いた(笑))というのはちょっと嬉しく思ってくれたかも。出してくれた出版社の方はもう懲りたのか(笑)、その後お声がけはありません。ときどきまた本書かないんですか?と言ってくださる方はいるんですが、もう気が済んだしいいんです。アドラー心理学の本は、野田俊作先生の本があれば十分ですしね。

 

それで、「嫌われる勇気」なんですが、タイトルだけに引っかかって言うと、嫌われるのに勇気がいるのか?というのが気になります。鍵野としては「好かれる勇気」こっちの方がどっちかというとしっくり来る気がします(笑)。好かれると大変ですよ~、人間関係のメンテナンスコストが指数関数的に増えていく気がします。時間もどんどん取られるでしょうし、コスパもタイパも悪い戦略ではないかなと(笑)。逆に、嫌われる方はですね、簡単です。周囲の迷惑かえりみず自分のやりたいようにやればね、確実に嫌われます。これ、勇気はぜんぜんいらないですよね。もし世界中の人に好かれてごらんなさい、LINEをスルーしないために必死にがんばっているうちに一生が終わるのは確実です(笑)。

 

そもそも、ちょっと真面目にアドラー心理学の話をすると、勇気って、自分の好きとか嫌いとか、快とか不快とか、とは関係なく、そのとき自分が共同体の一員として共同体に貢献する方の行動を選ぶことです。たしかに、嫌われてもしなければいけないかもしれないし、好かれてもしなければいけないかもしれないけれど、そういう好きとか嫌いとかって基準で行動する人はそもそも勇気をくじかれた人ということになります。

 

面倒くさくても、早く楽になりたくても、ドライブで出たゴミはついでに寄ったコンビニで捨てないで持ち帰るのが勇気だし、誰が捨てたかわからないけど、自分の目の前にゴミがあったら、よっぽど感染の危険とかそういう事情がなければ拾って捨ててあげてもいいでしょうし、電車でやっと座れてやれやれと思っていたら、目の前にお年寄りあるいはきつそうにしている人がいる、そのとき「よかったら座りませんか」と譲ってみる、あるいは何も言わずに別の車両に移動してみるとか、まぁ、どうってことないけど暮らしていれば勇気がいることにたくさん出会えます。

 

わざわざボランティア活動とかに出かけて行って「いいことするぞ!」ってのは、勇気というよりは、その人の目標追求してるだけでは?という気がしてですね、気がひけます。(めんどくさがってるだけかもしれないけど(笑))。あっ、でも献血は行きますね。娘がお世話になったから、せめてもの恩返しのつもりで。あれで本当に命が助かるんですから、針を刺されるときちょっと痛いけど、あんないいことはない気がします。これは勇気と言ってもいいような気がします。

 

「刺される勇気」って、ハハハ、ちょっと怖いなぁ(笑)。メールが来てたんでした、もう前回から間が空いたから、400ml献血してもらって大丈夫ですよって。でも、やっぱり直後はなんか血が足りないのは事実だから、カウンセリングの仕事とかないときに行くことにします。


読んでいただきありがとうございます。
みなさま今日もどうぞよい一日をお過ごしください。

生きとし生けるものが幸せでありますように。