こんにちは、鍵野です。
みなさまゴールデンウイークはいかがでしたでしょうか?
鍵野の方は、おかげさまで大変充実したゴールデンウイークでした。
今日も、旅の疲れ(後述しますが予想外の疲労が)も残りながらも、いろんな鳥のさえずりとさわやかな空気に包まれて気持ちよく過ごせています。
かささぎ座(野田俊作顕彰財団(AIJ)の心理劇ワークショップ)に参加してきました。アドラー心理学を学んでちょっとした頃にその存在を知って、絶対参加したい!と思ったときには野田先生の体調が悪くなられていて、もう開催されなくなっていました。その幻のワークショップが昨年、函館で開催されて、そのときはプロとしてカウンセリングができるようになること最優先で、そこに絞った予算と日程で学習スケジュールを組んだものですから、かささぎ座はカウンセリング実習をするわけではないし、予算的には最高峰でもあるし(カウンセラー養成講座を除く)、将来の楽しみにと参加を見送ったのでした。
今回も参加を決めたのは開催まで一ヵ月に迫ったころで、それというのも、仕事をするのに必要か必要でないかの基準で言えばさしあたって必要ないんだけれど(できてはいるから)、もっと上手になるヒントはありそうで、しかし、これまで具体的な課題設定をしてそれを学ぶために講座等に参加するようにしてきたし、受講費と旅費で車が買える(というと大げさだけど、でも買える車も探せばあるはず(笑))くらいかかるので、躊躇していたのでした。
で、あらためて今後の学習プランを組んでみたら、結局、かささぎ座だけではなくて、必要か必要でないかの基準で考えると、参加しなければという講座が残っていないことに気づいてしまったのでした。欲のレベル、学びたいかどうかでいえば、いくらでもあるんですが、それだとキリがない(お金が尽きるのが先かも(笑))し、あと、カウンセラー資格更新ポイント達成の基準で言えば、AIJの方も日本アドラー心理学会の方も、かなり余裕で進捗しているので、あえてポイントを稼ぎにいく必要もないなぁと。
前にも書きましたが、もう一つ上の資格、心理療法士を目指すとなれば、お金も時間も使ってガンガン行くところなんですが、需要がないというか…ライフスタイル分析を必要とするお客さんがわんさか押し寄せてくるような状況はちょっと想像できないので、ですね。とはいえすべては無常ですから、金輪際絶対ないとはいえないんですが、もしそんな状況になったとしたら、なってから心配すればいいかなぁと。ただし、「ライフスタイル分析のできないアドラー派のカウンセラーは存在しません」という野田先生の言葉もあるので、心理療法士は目指さすとも、常にライフスタイル分析は学んでいく必要があるとは思ってはいます(なので7月のAIJの練成講座は参加するかなぁ、どうしようかなぁと迷い中です。やっぱりもっと腕を磨いておかねばと思うくらいにお客さんが来たら行こうかなと(笑))。
それで、自分へのご褒美的に、一つの学びの区切りとして、心理劇を体験しに、楽しみに行こうと、何かを学んで来ようとかそういうのは抜きに、コンサルの方の仕事が仕上がるタイミングでもあったし(まとまったお金も入ったし(笑))、それでかささぎ座への参加を決めたのでした。
ホテルはなんと会場から一時間以上もかかる京都市亀岡に取りました。一ヵ月前に探し始めたのでリーズナブルなホテルがそこくらいしか残ってなかったんですよね。穴場的に安かったです(笑)。写真二枚目は、その亀岡駅の上空に見えた隕石?かなんかの落下物です。旅に出るとときどき見ますね、こういうの。よそへ行ったときの方が空をよく見るからかな?
前置きが長かったですが、かささぎ座、参加してよかった!
10本のドラマを生で観客としてときに俳優として(1本、助演で出演させていただきました)、その作り上げる過程も含めて、いろんなバージョンで楽しめて、涙あり笑いあり、感動に感動が続く3日間でした。
これ、かささぎ座は、アドラー心理学を体験するのに一番いいイベントかもしれないです。共同体感覚、平等の位置、が体感できます。競合的なときの感じ、それが協力的な構えに変わるときの感じも、観客としても俳優としてもどちらでも体感できます。
オープンカウンセリングとかカウンセリング講座のデモカウンセリングや上手な人のカウンセリング実習でも体感はできるんですが、かささぎ座はもっとダイレクトに、感情を揺さぶる感じで、変な表現ですが波が襲ってくるように感動に包まれるというか、とにかく凄いです。
鍵野は1本を除いて観客の立場でずっと参加させてもらいましたが、本当にクタクタになるくらい感動しすぎて疲れました(笑)。カウンセリングを見ているときは、学ぼう、何か持って帰ろうという気で見ているし、技術的な背景を知っているし、理論とからめながら、どうアプローチしていくのかとか、自分ならこうするとか、なるほどそういうことか、とか謎解きというか推理しながら知的に見ているんですが、かささぎ座は、本当に観客として、感情移入しっぱなしで、情的に見ている感じ、だからでしょうね、普段かなり落ち着いて、あまり感情を使わずに暮らしているので、感情の筋肉が退化しているというか、見ているだけなのに、自分が人前でカウンセリングするときよりも疲れました(笑)。違うところが疲れているんですね。かえって助演俳優として出演させてもらったときの方が、仕事をしている感じもあって、疲れませんでした(笑)。
あれだけのドラマを10本体感できて45,000円は安い! なにせ人生のリアルドラマですから、すごい迫力で迫ってきます。他人事じゃありません。しかも、アドラー心理学の理論と思想と技術を駆使して、先生方が監督として、ある部分を変えて、それでなんということでしょう!不幸なドラマが幸せなドラマに変わるんですね。演じている主役俳優さん、つまり相談者さんなんですが、本当に構えが、身体の感じががらっと変わって、競合的に固くなっていた身体が協力的に柔らかくなって、すると相手役さんも柔らかくなって、周りの人たちも柔らかくなって、観客も柔らかくなる。
そして、その続きが、それぞれのかささぎ座に参加されたすべての人の人生のドラマで演じられていくんですよね。それぞれがそれぞれのできる範囲での不幸な物語を幸福な物語に変える力をまとって、それぞれの日常に戻っていくわけです。
ぜひ、多くの方に体験して欲しいですね。今回空席があったんですよ! もったいないと本当に思いました。現役子育て世代には参加の難しい日程だとは思いますし、ゴールデンウイークだからこそ難しい人もいらっしゃったかもしれませんね。魔法とも奇跡とも言う方がいらっしゃいますが、本当にこれは体験してみないとわからないんですが、鍵野にしても、これまでにない奇跡的な体験ではありました。あんなに笑い続けて泣き続けたことはありません。
それで、初日に参加者それぞれにエピソード(陰性感情を伴うあるときある所で一回だけあった出来事)を書き出す時間がありました。自分のエピソードを扱って欲しい人は、それに名前を書いて提出して、そこから監督さんたち(先生方)が劇として採用するものをピックアップしていくわけです。
今回、鍵野はずっと観客として劇を楽しみたいと思っていて、エピソードを書こうとは思ってはいなかったのですが、時間もあるし、最近の母とのエピソードを書き出しました。最近は本当に陰性感情が起こることがめったになくて、あっても母との間でがほとんどで、いつものパターンで頭ではわかっているやつなんですね。自分のライフスタイルの問題だともわかっている。わかっていても、なかなかフラットになれない、母とは平等の位置に立てないことが多いんです。
書いたことは書いたんですが、やっぱり提出はしませんでした。貴重な枠をもっと困っている人のために使ってもらった方がいいだろうというのもあったし、ここを解決しちゃったら本当に何もなくなってしまう(笑)というのもあって、アドラー心理学の理論で本当は自力解決できるという野田先生の話もあったし、自分で何とかしたい(それがライフスタイルやん!(笑))というのも大きくて、もし採用されて解決しちゃったら困るなぁと取っておきました(笑)。
それで、福岡に一泊して昨日家に帰ってきたんですが、近くに住む母とは会わないまま、今朝、かささぎ座で学んだことを整理しながら、ふと、ひとりかささぎ座をやってみたくなって、カウンセリングをする部屋で、椅子などの配置を変えて舞台設定しながら、先生方になったつもりで、脚本に仕立てて、かささぎ座で学んだ技術を駆使(笑)しながら、やってみました。観客も助演俳優さんもいるつもりで、ロールリーバースとか別の人を降ろしてくるとかやっていると、しっかり「エピソード分析」で書いて仮想的目標を出したわけではないけれど、日頃の脳内「エピソード分析」の癖もあって、協力的目標に向かって、代替案としてのセリフがすっと出てきました。すると相手役、つまり母のセリフも構えも変わって、みんながハッピーな方向に向かうドラマに変わりました。よかった!と仮想観客の拍手も鳴りやまないうちに、本物のアンタゴニスト、相手役、母が玄関から入ってきました。ここからシームレスに本物の人生のドラマにつながっていきました。リハーサル、間に合ってよかった(笑)。
おかげさまで、おだやかに平和な時間が流れて、関西のお土産を渡しつつ、エピソードで書いたことが解決につながる話もできて、さっそく行動力のある母ですから、その懸案事項の解決に動き出して、もう一度、昨日の残り物らしき肉じゃがを差し入れに持ってきてくれながら、解決した(ある人と和解できた)という話をしてくれました。母も嬉しそうでしたし、母から聞いたある人も幸せの方に向かえているようだったし、それを聞いた鍵野ももちろん嬉しくて、かささぎ座で学んだことを活かしたひとりかささぎ座が、いきなり功を奏したようで、リアルではまだ少し演技(笑)にぎこちなさがあったというか、肩に力は入っていたものの、こっちの方向でよさそうだなという感触はつかめました。
一粒で二度美味しい、いや、三度でも四度でも美味しいかもしれない、野田俊作顕彰財団(AIJ)のかささぎ座心理劇ワークショップ、本当におすすめです。次回公演は、来年またどこか別の地で開催されることと思います。九州で開催されたらいいのになぁ…って、そう思ったら今回の滋賀での開催を実現した先輩たちのように、九州で開催できるように真剣に努力しないとですね。そのためにもこの九州に本気でアドラー心理学を学ぶ人たちが増えていくように、鍵野にできることをしていきたいと思います。
そうそう、今回カウンセリングについて学ぶつもりではなかったけれど、
優子先生からは、決して相談者さんに押し付けないこと、いったん前に出てきてからでも、やっぱりやめますというオプションが可能であることを伝えて、相談者さんが自分の責任で自ら選んでいる、あくまでもそれに協力させてもらうというポジションを譲らないこと、途中での解釈投与でも、押し付けではなくかなり弱めて弱めて否定できるようにして確認するという、禁欲的な姿勢に深く感動して、自分もこうありたいなと思いました(自分はまだまだだなぁと、押してみて退くのはできているけれど、押してみての押しがまだまだ荒いというか押し過ぎで、相手によってはNOが伝えにくくなっている危ない場面もあるだろうなぁと反省)。
あゆみ先生からは、相談者さんへの信頼、桁違いの信頼、どこまでいっても信頼、そこまでするのの信頼、本当にびっくりしました。そして、相談者さんは最終的にその信頼にしっかり応えられて、自分で答えを出していて…心底感動しました。相談者さんへの、その生きる力への尊敬と絶対的な信頼を見習います!
先生方、本当にありがとうございました! 凄いものを見せていただけました。
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい一日をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。