こんばんは、鍵野です。
余力があるうちに、もう一本書こうかなと(笑)。これから大きい仕事でちょっと忙しくなる予定なので(まぁ自分比ですけども…昔はもっと働いていた気がするけれど、あれはどこか狂っていたんだろうなぁ、やっぱり)。土曜の仏教のお師匠様のご法話を聴いた経験で気になったことが、あって、書きながら考えてみたいと思います。
かぶりつきで4時間たっぷり、ときおりお師匠様と見つめ合いながら(笑)、しっかりお話を聴くことができました。人間は奴隷でいるのが大好きで、でも、本当は心がご主人様で、その力を開放すれば自由になれるのに、自分で自分に手枷足枷をはめて、首輪までつけて、鎖でぐるぐる巻きにして、鍵をかけて、それで、その鍵を自分の届かないところに放り投げておいて、神様探し、奴隷になりたくてなりたくて、ご主人様を探し回っているのだと。だから、誰かが神様を探してきて、これを信じなさいと言うと簡単に引っかかって、よくわからない壺なんかに大金を払ったりするんだと。そんな奴隷根性の人ばかりだから、ボスになりたい人がいたら、簡単になれるんだと。それでボスはろくでもないけれど、奴隷の人たちはちゃんと知識人で仕事をしっかりするから世の中なんとか回っているんだという話でした。悪いやつほど力を持ってるんですよとも、日本の総理大臣にはたいした力はない、だからどこかの大きな国のボスよりも悪い人じゃないって(笑)。まぁ、たしかに大国の大統領とかが山手線とか運転してたら、そりゃ怖いわ、線路を越えてとんでもないところに連れていかれそうですね(笑)。奴隷と言われようとも、小市民のしっかりした人が運転してくださるから、定時運行ができてるんですよね。
それで、一緒に聴いていた元妻も言ってたんですが、「すっごい偉い人のはずなのに、私たちと同じというか、親しみやすくて」と。ほんとそうなんですよ、鍵野からしたら、スマナサーラ先生は、地球上に現在いる全生命の中で比較するもののない超絶偉くてありがたいお方だと思っているんですが、でも、本当にフラットで、人として生命として平等な位置で教えてくださるんですよね。おっしゃっている言葉を文字通り受け取ると、かなりどきつい内容とか表現もあるんですが、まったく害意とか悪意が感じられない。生命への慈しみってこういうことなんだろうなぁと、慇懃無礼の真逆ですね。せっかくしゃべったことが伝わるように、ちゃんと聴いている人に刺さるように表現してくださっているんだなぁと。そうそう、「平等だから冗談が言えるんだ」ともおっしゃっていました。冗談にしながら、相手のためになるような何か教育的なメッセージが入るようにお話されているんですね。いわゆるユーモアですかね。お釈迦さまの対機説法もユーモアたっぷりで、対話相手一人ひとりの、具体的な困りごとに対して深い気づきを促されるものでした。最近、これもスマナサーラ先生から教わったことですが、舎衛城の大物の在家仏教徒のヴィーサーカー夫人のお孫さんが突然亡くなって激しく嘆き悲しんでおられたそうです。それで、お釈迦さまがその可愛いお孫さんが二人いたらどうですか?と尋ねたら、夫人は凄く喜びますと答えたそうです。それで、お釈迦さまは、どんどんその数を増やしていって、夫人も増えれば増えるほど嬉しいと答えたそうです。夫人は超大金持ちなので、いくらでも養えるのです。それで、夫人の住んでいた舎衛城の人口まで、そのいたら嬉しいはずの孫の数を増やしました。そうしておいて、お釈迦さまは「舎衛城では一日に何人の人が死ぬのでしょうか?」と尋ねられたそうです。夫人は「一日に百人死ぬ場合もあるし、十人死ぬ場合もあるし、五人や六人死ぬ場合もあります。まぁ、最低一人くらいは必ず死にます」答えました。お釈迦さまは「そうするとヴィーサーカーよ、あなたは永久的に喪服を抜けなくなりますよ」とおっしゃったそうです。途端に、夫人は「そんなに多くの子や孫と死に別れるなんて、一人だけでももうたくさんなのに」という気持ちになったというお話です。多欲を戒める教えでした。悲しい中にもユーモアを感じました。子どもに愛着があればあるほど、別れがつらいですから…
そういえば、アドラー先生もユーモアの塊のような方だったようです。相手が大人でも子どもでも、常に対等平等な位置から、ユーモアを交えた対話で気づきを促していかれた記録がたくさん残っています。野田先生も「ひょっとしてあなた世界征服を企んでるんですか?」って、質問をされたとか。そうそう、みんな世界征服を企んでるんですよね~、アドラー心理学を実践するまでは(笑)。ソクラテス式とも言われている対話法ですが、ソクラテスではなく仏陀式なのでは? なぁんて、アドラー先生じつは仏教徒輪廻転生説(笑)。
鍵野もカウンセリングしていて、面白いというか楽しいのは、その回の相談で気づいてもらいたいことに気づいてもらうための流れが見えて、その流れに乗るための質問が浮かんできて、相談者さんんと一緒にその流れに向かって歩いて行けたときですね。こちらの見積もりよりも勇気を出して進んでくれることもあるし、もう少し慎重な迂回ルートを選択する流れに変わることもあって、それもまた嬉しいことで、二人の協力で成り立つものなので、カウンセリングは。目指せ対機説法の達人! ということで、しっかり精進します。
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい夜をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。