アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

学問と実践

<2023年11月24日wrote>
こんばんは、鍵野です。
 今日も日中も何事もなく平穏無事に過ごせました。陰性感情を自覚したのは朝の一瞬だけかな、前の投稿に書いたけど、母がやってきたとき。いろんな行動のオプションはあったけど、協力の方を選べて、母も喜んでくれて、自分も気分がよかったし、やっぱりいつもアドラー心理学がおすすめする方を選ぶ方がいいんだなぁとあらためて確認できました。それで、これが、アドラー心理学を実践するということですよね。なんてことのない場面ではあるんですが、困った人がいて、自分に助ける能力と余裕があったら、とりあえずそのとき自分がしたかったことではなく、困った人を助ける方を選ぶということ…、でも、これ本当はちょっと違ってて、「困った人が目の前にいる」&「自分が役に立てそうだ」ということがわかると、状況が変わってるんですね、その情報がなかったときからは。それで、実は協力的な方の行動を無理して選ぶというよりは、そっちの方がやりたいことになってしまうというのがアドレリアンですよね。不快かもしれないけど、結局、協力の方の行動を選びたくなるというね…と、こうして書いていたら、母からLINEが来て、「テレビしっかりと今は見えています。ありがとうございました」って(笑)。いえいえいえ、あなたが今まで私にしてくれたことの1兆分の1にもならないささいなことに、わざわざありがとうございます(慣れないスマホで一生懸命打ち込んでいるところを想像すると泣ける…全部ひらがなで句読点なしのときもあるし(笑))。今生のある限り、できるだけの親孝行をさせていただきますとも(それでも恩返しにはまったく足りませんが、仏教徒ですからね、やりますよ)。
それで、ちょっと考えてみたいのが、学問と実践というテーマです。アドラー心理学を正規の単位認定のコースとして教えている大学とか大学院が日本にあるのかは知らないんですが、研究している方は、大学にもいそうな気がします…って調べたら、いらっしゃいました。貴重な方ですね。駒澤大学ですって…ここ仏教のお師匠様がお若い頃、通われた大学だったような…。そうそう、仏教もですね、学問と実践のテーマで特に気になる分野です。だって、仏教系の大学はたくさんありますが、そこで教えている先生方は、お坊様なんですかね? 仏道を実践されているお坊様が教えてくだされば説得力がある気がしますよね(逆に、教わりたくないと感じる方がいないとも限らないですが(笑))。これ、比較仏教学みたいな学問であれば、たしかに、かえってどこかの宗派にどっぷりじゃない方が教えるというのはある気がします。同じく比較心理学とかですね、そこで、フロイトユング、ロジャース、アドラーとか比較して何らかの知見を得るというのは意味がありそうですよね。でも、特定の心理学を教わるなら、その心理学を実践されている方から教わりたいですよね。野田先生がどこかで、ちんどん屋になりたければちんどん屋に弟子入りして習うしかない、アドラー心理学も同じだとかおっしゃってましたが(笑)。ひょっとしたら駒澤大学は別かもしれませんが、日本で本格的にアドラー心理学を学ぼうと思ったら、やっぱり野田俊作顕彰財団(AIJ)か日本アドラー心理学会のメンバーになって、講座を受けて、自助グループに入って、暮らしの中で実践するという道を辿るのが王道だと思います。
他の学問はどうなんですかね? たとえば、鍵野は文学部出身なんですが、文学って、どうなんでしょうね、文学部に入って勉強したからといって小説とか戯曲が書けるようになるわけでもなし(一応、現役の作家さんが教えてくれたりする特講はありましたけども)、実践って言ってもねぇ、なんか書いて文学賞に応募してっていうのを繰り返すのは、大学行かなくてもできるわけで…。工学部はどうですかね? 鍵野が知っている分野で言えばソフトウェア工学ですが、どうなんだろう? これも、結局、現場でプログラム書いて、設計してっていうのでプロとして食べてましたしね…これが実践かなぁ? そういう意味では正規の教育は受けていないけれど、学問的なことは、必要な部分を本とか人から学んでやってはいけてたなぁと(メーカーのソフトウェア研究所にも配属されてましたし)…。そういえば、達人エンジニア(清水吉男さん)に直接会って学ぶというのは、やってたなぁ、ソフトウェアの世界でも。やっぱり何の世界でもそうなのかなぁという気がしてきました。免許がいる仕事でそのために学問的なクレジットが必要というのはあるでしょうけれど、きっと例えばお医者さんの世界だって、達人的な師匠に習う世界があるんじゃないかなぁ… そうそう、まだ一応現役ですが、経営コンサルタントの世界だってそうです。あのビッ〇モーターのコンサルしてたらしいコンサルタントの方も、鍵野も(もうお亡くなりになっていたので本やCDやDVDを通してですが)学んだ、尊敬する一倉先生のかばん持ちをしておられたと言ってたし…ちょっと一倉先生の教えと違うんじゃないのと思うところありますが(笑)。大金かけて大学院に行って技術経営(MOT)というのを学びましたが、だからどうっていうのはないものねぇ…やっぱり実践の世界だからなぁ。
うーん、やっぱり大学の外で学んだことが圧倒的に多い気がするなぁ。ひょっとしたら、大学で学んだことが、その後の学びのベースにはなっているのかもしれないけれども。結局、凄い人をみつけて、その人に会って、学ぶ=まねぶ=真似るをやってきた気がしますね。そして凄い人はみんな実践者ですよね、学問的業績とはあまり関係ない気がする。あっ、そうそう、もう一人偉大な恩師を忘れるところだった、KJ法の川喜多二郎先生の直弟子だった三村修先生から、KJ法を直々に教わったんでした。大学院に行ってた時、これが大学院での最大の収穫かもしれません。今は、KJ法を直接使わないけれど、みっちり教えてもらって、実際に身体を動かして覚えた感じは、今も考え方のクセとして残っていると思います。アドラー心理学全体論と重なるし(お元気かなぁ三村先生…今度会いに行かねば)。
ということで、なんだかまとまりのない話になってきましたが、要はやっぱり人と会うということですね、大事なのは。自分が学びたいことを実践している人と会って、その人に学ぶ、真似ることから始めましょう! で、ことアドラー心理学の話に戻れば、その実践している人に会う近道は、やっぱり自助グループに参加しよう! というここのところ定番のオチなのでした。
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい夜をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。