アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

きょうだい競合


<2023年11月20日wrote>
こんにちは、鍵野です。
今日は愛車を車検に出したので代車に乗ってます。代車で貸してもらった車がなかなか面白い車で、スズキのスプラッシュという普通車なんですが、ハンガリーのスズキ、マジャールスズキで作られて、日本に輸入された車なんだそうです。それを知ったからかもしれないんですが、着座位置はかなり高い感じがするんですが、すごく安定感があってカーブでのロールが少なく、かなりの速度で曲がっても破綻しない感じがします。足回りにかなりお金がかかっているのかな。その割に、ハンドリングがいまいちというか、いま二くらいで、遊びが大きくて、昔のゲーセンにあったレーシングゲームのハンドル握ってるみたいで、せっかくの足回りの良さとアンバランスなのが残念でした。まぁ、セッティング含めて単にこの個体特有の問題かもしれないんですが、やっぱり人もいろいろ、車もいろいろですね。総じて楽しい経験です。
 それで、ちょうど今、読んでいるアドラー先生の伝記に父方のおじいさんがハンガリー系のユダヤ人と書いてあって、代車とハンガリー繋がりだなぁと、昔、ブダペストを旅行したことを思い出しました。ドナウ川と橋の夜景が綺麗だったこと、ヘレンドのコーヒーカップを買って帰ったこと、食事の付け合わせのマッシュポテトとニョッキを合わせたようなものが印象的でした。
アドラー先生は7人きょうだいの2番目でした。すぐ上のお兄ちゃんの名前が、なんと「ジグムント」です。どこかで聞いたような…そう、ジグムント・フロイトですね。このジグムント・アドラーという兄に追い付け追い越せと、アルフレッド・アドラー先生は、小さい頃からかなりがんばっていたようです。家族の期待に応えてしっかり勉強して医者になって、外に出てみたら、もっと手ごわいジグムントがいたという感じですかね(笑)。もしかしたら、太郎とか一郎みたいに長男のよくある名前だったのかもしれないですが(笑)。アドラー先生のお兄ちゃんは、穀物商であったお父さんの商売に入って、商売人としてかなり成功されたようです。小さい頃に弟が病気で亡くなったこと、アドラー先生自身もひどい肺炎にかかって、死にかけた(医者が父親に自分のことをもうあきらめてと言っているのを聞いていた)経験があって、それで医者になると固く決意したとのことでした。
こういうアドラー先生自身の経験もあってか、アドラー心理学では、きょうだい関係をかなり気にします。相談に来られた方が、何人きょうだいの何番目だったのか、それぞれ何歳離れているのか、それぞれの性別は、といったことを聞いておきたいと思うわけです。それはライフスタイルを形成する時期の人間関係の中できょうだい関係が最も大きな影響を与えることが多いだろうと考えるからです。最大は親じゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、きょうだいがいる場合、その親の関心を奪い合う競争相手としてのきょうだいとの関係が、その人のライフスタイル形成に寄与する割合が高いだろうと考えるわけです、獲得したい注目や関心をくれる、賞品としての親よりも。5歳くらい離れるともう奪い合う感じはあまりないかなと思うのですが、2~3歳差くらいだとかなり激しいかもと推測したりします。下の子の場合、お兄ちゃんお姉ちゃんと同じ分野で競争して追い抜かしてしまうパターンもあるし(こうなるとお兄ちゃん、お姉ちゃんはかなりつらいことになりますよね…)、その分野では敵わないと思えば、別の分野で、例えばお兄ちゃんが勉強で秀でているのであれば、弟はスポーツでとかですね。だから、「同じきょうだいなのにどうしてこうも違うのかしら?」はむしろ逆で、同じきょうだいだからこそ、それぞれ違うように自分を開発していくというのがアドラー心理学の見方です。遺伝子が同じ一卵性双生児でも、材料は同じはずですが、全然違う人に育ちますよね。じつは、私の父親がそうでした。すぐ下に双子の弟、私から見ると叔父がいましたが、顔も背格好もそっくりでしたが、感じも性格も全然違う人でした。
それでもですね、あまり最近はこのきょうだい関係に、それほど注目しなくはなっています。何か原因論決定論的に捉えられる傾向があるからでしょうね。長男だからこうだとか、一人っ子だからこうだとか、お姉ちゃんが優等生だったから私は…とか、なんか変えられない過去ではなく、いま自分にできることに注目するアドラー心理学っぽくないですもんね。たしかに、そういう要因があって、その人のライフスタイルが形成されてきたということを知ることは、今、現在の問題解決に役に立つんですが、過去のネガティブな面に引きずられやすい人は気をつけないとですね。アドラー心理学は言い訳を増やすお手伝いはしたくないので。知りたいのは、何があったかではなくて、その人がどういうことに劣等感を感じて(劣等の位置)、それを補償しようとして、どこを目指しているのか(優越の位置)ということと、そのためにどんな手段・方法を愛用しているのかということです。その人の愛用する手段・方法には、その人が小さい頃から鍛え上げてきた強み、ストレンクスが表れていますが、結局、問題解決に使えるのはこのストレンクスなんですね。そのストレンクスを自分が人より上に行けたと思い込むためではなく、現実の作用効果として、自分だけでなく相手のためにもなる行為をするために使えたとき、既に問題が解決してしまっています。だから、過去に何があったかよりも、現在の強み、ストレンクスに注目するということがより強調されるようになったんですね。たっぷり時間と回数が取れる相談であれば、オーソドックスにじっくり過去のライフスタイル形成期のお話をしていただいて、ご自分のライフスタイルについて洞察してもらってから、現在の問題の解決へと進んでいけばいいのだと思いますが、一回限り(かもしれない)の相談で、意味のある一歩を踏み出していただくことを狙うとなると、過去に戻ってからもう一度現在に戻る時間がもったいないということになるのだと思います。
面白いですけどね、人のきょうだい関係をお聞きするのは。勝手に分析してはいけませんが(笑)。ところで、鍵野は、何人きょうだいの何番目だと思います?
正解は、3人きょうだいの一番上で、下に妹が二人います。2歳差と5歳差です。やっぱり!でしたか?へぇ~意外…でしたか? 子どもの頃は、5歳差の妹はかわいくて、仲が良かったけれど、2歳差の妹とはいろいろ違うところが目立って競合してた気がします(笑)。今では、遠く離れて暮らしてはいますが、それぞれ新しい家族があり、きょうだい仲もいいので、これからも降りかかってくるであろういろんなタスクで協力していけると思っています。
読んでいただきありがとうございます。
今日もどうぞよい一日をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。