<2023年11月14日wrote>
こんばんは、鍵野です。
今朝も寒い佐伯上浦でした。布団から出るのに必要な気合?と外気温には相関がありますね(笑)。古い一軒家なので、気密性の高いマンション等とは違って外の寒さをかなりダイレクトに感じます。たまらず暖房器具に活躍してもらっています。タイヤもそろそろスタッドレスにしないとですね。佐伯は宇目とか山間部を除けば雪の心配はありませんが、福岡に行く度に竹田、久住を抜けていくので、これは必須ですね。
さて、アドラー心理学の適用範囲、よく効く人の特徴について書いてみたいんですが、それは、言い訳が得意な方々です(ということは大多数の人があてはまるだろうと思っています(笑))。やらなきゃいけないことはわかっている、でも、~だから、できないという人にとてもよく効きます。本当はできないのではなくて、したくないだけなので、~だからの部分が言い訳にならないことに納得できれば、やらなきゃいけないことをする人になります。人間がやらなきゃいけないことは他の人と協力して人生の課題を解決することです。そして、それができれば人間はどうしたって幸せになってしまいます。そうなるとアドラー心理学の援助は成功したということになるわけです。ただ、私も含めて、みなさま小さい頃から鍛え上げてきた言い訳界のプロフェッショナルですから、ちょっとやそっとでは納得しません。相談に来られた方に、これからもその人スペシャルな愛用の言い訳を続けて暮らすよりも、勇気をもって協力の道へ一歩踏み出す方がいいと、頭と身体、理性と感情、その人全体で納得してもらうために、アドラー心理学カウンセラーは持てる力持てる技術の全てを使って、相談者さんを勇気づけます。それで、相談者さんが(うっかりと(笑))一歩踏み出してこれまでと違った行動を取ることができれば、一進一退、3歩進んで2歩下がるとか、いろいろあるとは思いますが、その方の人生はそれまでよりも幸せな方向に変わっていきます。でも、もし言い訳のおかげで暮らしている(親が衣食住の面倒を見てくれる。国や県や市町村が面倒を見てくれるなど)正真正銘のプロだったら、アドラー心理学カウンセリングでも難しいですよね…。だって、言い訳がなくなったら暮らせなくなっちゃうと信じていて、ずっとこの言い訳と暮らしていこうって固く決意しているから。まぁ、そういう人はうっかり変わってしまわないように、どうしても必要な時は(手続き上、どうしても受けなければという義務的な状況ってありますものね)他派のカウンセリングを受けるんだと思いますが(笑)。
あと、少数派ですが、人と協力しないことの言い訳ではなくて、積極的に非協力的な行動をする理由を持っている方々もいます。窃盗、強盗などなど、別にその相手を憎むでもなく、ただ自分が持っていないものを手に入れたいという理由で、持っている人から欲しいものを奪うことができる人がいます。こういう方々は、人と協力することを当然とは思っていないので、それをしない言い訳は必要ありません。なので、そのロジックを覆すのはとても困難です。私はAが欲しい。あそこにAがある。だから私はAを手に入れる。それを邪魔するものは排除する。自分の私的論理(プライベートロジック)が社会のコモンセンス、共通論理とぶつかったとき、共通論理を無視して、私的論理で動く人です。こういう人も、犯罪が露見すれば、懲役を課せられることは知っています。実際に刑務所で暮らしている方もいるし、刑務所を出てから再犯を繰り返す人もいます。社会の共通論理に沿って暮らそうとするのではなく、こんどはヘマはしないぞ!と懲りずに共通論理に挑戦する方ですね。こういう人は、働いて、人類共同体に何らかの貢献をしてAを手に入れようとは考えません。それでもこのような人が人とまったく協力しないのかというとそうでもなくて、Aを手に入れるのに、一人の力では無理なのであれば、他の人と協力してAを手に入れて、山分けするということもします。そこに望みがあるとは言えそうです。ギャング内の掟は厳しくて、仲間を裏切ればひどい目に合います。恐怖で互いを縛り付けているようではありますが、それでも人と人の結びつき、共同体ではあるはずです。社会への復讐という面もあるのかもしれませんね。社会のメインストリームの人たちと自分たちを峻別しておいて、自分たちは奪われている側だから、奪い返す権利があるというロジックで、多くの人が扇動されて革命政権が誕生してきた歴史があると思います。アドラー先生の奥様はトロツキーととても仲の良い友人であったようで、アドラー先生もボルシェビキの暴力性をよくご存じだったようです。それもあってか、アドラー先生は、若い頃は左翼系の政治運動に積極的に参加されていたようですが、その後、政治からは距離を取って、家庭教育と学校教育の世界にアドラー心理学を普及させることで、社会をよくしていこうと動かれていました。
他には、言い訳上手な人のように共通論理を受け入れた上で、なんとか自分だけに都合のいいように暮らしていこうというのでもなく、また、犯罪行為をする人のように共通論理に挑戦するのでもなく、自分の私的論理の世界に閉じこもって暮らす人もいらっしゃいます。電車の中でずっと独り言を言っている方とか見かけたことがあると思います。脳の働きの問題等もあって、ライフタスクの解決を(当面)あきらめた方々だと思うのですが、無理に共通論理の世界に押し出したりしなければ基本的に無害で平和な人たちなのかもしれません。
それで、言いたかったのは、もしあなたが言い訳が得意な人であれば、アドラー心理学を学べば幸せになりやすい人ということですから、よかったですね!ラッキーですね!ということです。間違っても、受容と共感でその言い訳を優しく受け入れてくれる(だけの)人には相談しないでくださいね。言い訳がさらに強化されてしまって、自分で作った迷路からますます抜け出せなくなってしまいますから。ぜひ、野田俊作顕彰財団(AIJ)か日本アドラー心理学会の認定カウンセラーを探して相談してみてください。言い訳しながら暮らすより、家族や周りの人たちに感謝しながら、あなたの持っているステキな力を思う存分発揮して伸び伸び楽しく協力的に暮らす方が、ずっといいと思われませんか?
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい夜をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。