アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

善い人願望

<2023年11月12日wrote>
こんばんは(でいいかなもう)、鍵野です。
昼間も寒かったですが、日が傾いてくるとますます寒くなりますね。いよいよ冬がすぐそこまで近づいてきたのかなぁ。そろそろ鍋物ですかねぇ。我が家でも鍋が大活躍していたんですが(楽だし(笑))、二十年ぶりくらいの一人暮らしの冬になるので、あまり出番ないかなぁ…。みなさんはどんな鍋物が好きですか? 水炊きもいいけど、豚キムチ鍋とかもつ鍋もいいなぁ…、う-ん、考えてたら食べたくなってくるなぁ、やっぱり、小さい鍋買ってこようかな(笑)。〆にラーメンとかうどん入れるのもいいですよね、我が家でも子どもたちが麵類大好きで喜んでました。
 さて、陰性感情について何度か書いているんですが、これ、人間も動物の一種として必要だったからあるわけですよね。何か自分の安全を脅かす事態が生じたとき、陰性感情で勢いをつけて、その窮地から脱するとかですね。犬が怒って歯をむき出して吠えたりしてると、ああ怒ってるなってわかるし、普通こういうときに手を出したりしませんよね(ムツゴロウさんは手じゃなくて顔から近づいて行って仲間になってましたが(笑))。熊が人を襲うのも、怖くて怖くて、感情で勢いをつけてぶつかって来るんだと思います。人間が起こったときの顔も、なんだか犬とか熊とかが起こったときと同じようなものだと思いませんか? 誰ですか?「うちのが怒ったら、熊なんてかわいいもんじゃすみませんよ」なぁんて言ってる人は(笑)。
アドラー心理学を学んで、怒るよりもいい方法を学んだら、怒らなくなります。だって疲れますもん、怒ったら。嫌われるしね。でも、これまで一度でも怒ったことがある人は怒り方は知ってますし、怒れます、いざとなれば。だからかなぁ、夢で怒ることがときどきあるんですよねぇ、起きてるときは怒らないんだけど。これって、夢で練習してるんですよね、きっと。いざというときのために(どんなときだろう?)、怒り方を忘れないように(笑)。夢って、フロイトだけじゃなくて、アドラー先生も夢についていろいろ書いてますが、面白いですよね。そのとき気になっていることが出てきますね。そしてもちろんその人のライフスタイルが書いてあります。私がよく見た夢なんですが、大学卒業してから何年かの間は、卒論が間に合わなくて大学除籍になる夢を何度も見ました。ギリギリで卒業したんですよ、大学を期限いっぱいの8年生で(笑)。4年で卒論以外の単位は揃っていたんですけれども、なんか卒論にこだわってというか…今思えば優越目標の追求が激しくて、つまらないの書けないなぁんて言い訳でずるずると。「夢でよかった~」、もう就職してたんだって、起きてホッとすることが何度あったことか(笑)。それから、どっちの道を行っても噛みついてきそうな大きな怖そうな犬がいて、繋がれてはいるんだけど、ギリ届きそうな感じで、しかも時間が経てば経つほど、その繋がれた紐が伸びてきてますます食いつかれそうになるというような夢も、ある時期によく見ました。そのときは、グズグズしないで、どっちか選んで走り抜けないとどんどんやばくなるというメッセージと受け取っていました。現実の世界でも、強迫的に事が起きたら即決断即実行という動きをしていたと思います(今でもとりあえず置いておいて後で決めようという動きはかなり苦手です)。
それで、陰性感情の話に戻るんですが、陰性感情をなくすというのは目指さない方がいいと思います。野田先生も「「ムッとしない人になりなさい」というようなことは教えていない。「陰性感情を使って相手を操作するのをやめなさい」と教えているだけだ。」とおっしゃっています。ムッとしたくないというのを「善い人願望」と野田先生がおっしゃいました。ポイントは、私はムッとした(陰性感情を使ってしまった)、で、相手の人はそれに気づいていて、それで困っているんですか?ということですね。アドラー心理学は自分が気持ちよくなるためのものではなくて、相手と協力的な関係を築くことで、結果として相手も自分も幸せになる(かも)ということなんですね。たんに「自分がムッとしたくないから、なんとかしたい」では、アドラー心理学の使いようがないので、相談にもならないんです。これ、鍵野がカウンセラーになるまでも何度かカウンセラー役としても相談者役としても経験しました。自分はとっても困っているんだけれど(自分の陰性感情で)、よく話を聞く(する)と、相手は困っていない。それでもなんとかしたいというのは、たんなる自己満足の世界で、自分の目標追求だけを目指しているとも捉えられるので、相談を受けるのも、相談をするのも、慎重にならないとですね。もちろん、その困っていることのせいで周りの人への貢献が妨げられているというような場合に、そこの引っかかりを取ることで、周りの人も相談者もより幸せにという方向の協力的な暮らしの世界が描けそうであれば、受けられるとは思うのですが。カウンセラーを目指す仲間同士でカウンセリングをし合っていると、どんどん困りごとのネタがなくなって、こういう自己満足追求型の「善い人願望」エピソードかも?というのがね、どうしても出てくるんですよね。今は優越目標追求がかなり緩んだ気がしているので、もう出てこないんじゃないかと思ってはいますが、またカウンセリング講座なんかに参加して相談者役になったときには、エピソードを選ぶときにもう一度その辺りのことにも気を遣おうと思っています…でもね、現時点でエピソードのストックが一つもなくなってしまったんですよ。困った~(これ相談したら完全に「善い人願望」でキャンセルされるはず)。「陰性感情、カムバック!」(笑)。お後がよろしいようで…
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい夜をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。