アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

物流2024年問題

こんにちは、鍵野です。
金曜日ですね。みなさんは何曜日が好きですか? 鍵野のイメージでは、金曜日が好きな人が一番多くて、次が土曜日かな、月曜日が好きっていう人は少ない気がしてたんですが、いくつか調査結果を出しているのを見てみたら、たしかに、金曜日、土曜日の人気は高くて、土曜日が一番という調査結果もありましたが、この2つが抜きん出てました。それで、意外だったのがですね、一番人気がない曜日は共通してたんですね。何曜日だと思います?


火曜日でした。へぇ~、そうなんだぁとちょっと意外でした。月曜は月曜でサービス業の人は休める日であることあるし、仕事好きな人もいるし、子どもたちが学校へ行ってくれてホッとするという人もいると、OffからOnへの最初の日で気合が入るとかあるのかな。火曜日の方は、まだ週末まで4日もある…とか、かえって月曜より特徴がない分人気がないのかもですね。


鍵野はやっぱり金曜日が好きでしたね、もうかなり忘れかけているサラリーマン時代の話ですが。今は、毎日が日曜日(笑)じゃなくて、毎日、仕事といえば仕事だし遊びといえば遊びというような日々を送っているので、あまり意識してないです。テレビも観なくなって久しいので、今日はあの番組があるから…とかいう思考も働かないので。そういえば「サザエさん症候群」なんていうのも、なんかわかる~ってときもありました。これ、大人になってからというよりは、むしろ子どものときにですね、日曜の夕方の「サザエさん」を見ると、もの悲しい感じが…(笑)。家が好きだったのかな。学校が嫌いってわけでもなかったけど、決してワクワクではなかったしですね。


で、例によって、そんな話とは全然関係ない話に入るんですが、「物流2024年問題」って聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。働き方改革の一環ですかね、先延ばしになっていたドライバーさんたちの労働時間の規制が4月から厳しくなるという話です。で、面白いと言っちゃいけないですけど、それで困っているのがドライバーさんたちなんですよね、実は。長時間労働しなくて済むようになるからいいんじゃない? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、あの方たち、別に長時間労働したくないとは言ってないんですよね。え? そんなに働くのが好きなの?って。それも違ってて、要は、長時間労働でなんとか暮らしていける収入を得られているので、労働時間が短くなれば、収入が減ってしまって、それで困るという話なのでした。


でも、まぁ物事はいろんな側面から見た方がわかってくるので、そのドライバーさんたちを雇用している運送業の経営者の視点からも見てみたいと思うんですが、鍵野はこれまでも運送業の社長さんのコンサルティングもしてきましたからわかりますが、社長さんたちが心配しているのは、従業員が、ドライバーさんたちが辞めちゃうんじゃないかということなんですね。さっきのドライバーさんたちの困りごとである収入が減るという話は、会社からしたら従業員に支払う給料を減らすということです。給料が減ったら、他の会社に移ってしまうだろうと心配しているわけです。ただでさえ、人手不足で、ようやく入ってくれたドライバーさん、猫の手も借りたい(猫は運転できませんが(笑))くらいなのに、お願いだから辞めないでというのが社長さんたちの心の声です。


じゃぁ、お給料減らさなきゃいいじゃん、むしろ増やしてあげれば。と誰だって思うところで、もちろん社長さんたちもそうしたいんです。そうしたいんですが、この「物流2024年問題」で規制が強化されるということは、特に長距離トラックで稼いでいる会社にとっては死活問題で、今まで一人のドライバーさんの規制ギリギリの労働時間で帰ってこれた距離の荷物が4月からは運べなくなるんです。労働時間をオーバーしてしまったら罰則がありますから、運転手さん2人で中継するとか、交代するとかしない限り運べないんですよね。で、これまでより運賃倍になりますが、お願いしますって、荷主さんに言えればですね、そして荷主さんが払ってくれればいいのかも(いや、でも人がそもそもいないからなぁ…)ですが、運賃はなかなか上げてくれませんから…。長距離がメインじゃない会社さんでも、運賃を上げられない限りはお給料は上げられないわけで、やっぱりとても厳しい状況になっています。


荷主さんの方からも見てみれば、そりゃぁ運送屋さんが厳しいのもわかるけど…うちも厳しいのよって。物価高が続いて、お客さんの財布のひもはますます固くなっていて、少しでも値上げしたらよそに行ってしまうんじゃないかって、ですね、戦々恐々で、価格転嫁できませんって…。


理屈からすればですね、適正サービス適正価格であるべきで、タダで荷物が届くわけないんだから、遠くから運ばれてきた品物がその分高くなるのは当たり前なんですが、送料無料に慣れ親しんできた我々消費者は、なかなかそこにお金を払うのが当たり前とは思いにくくなってるんですよね。


で、グルっと回ってきて、その財布のひもの固い消費者というのは、トラックドライバーの奥様(だんな様)だったりもするわけです。もちろん、運送会社の社長夫人も喜んで送料を負担しますとおっしゃているかどうかは…。


ということで、お上の言うことに従うのが好きな人たちからは、国が規制したんだから、同じように国が適正な運賃を払うように規制すべきというような声を聞くことがありますが、日本って、医療の分野は別として、そこまで社会主義的な政策で動かさない方がいいような気もするんですよね。


といっても、勇気をもって、正々堂々と価格転嫁を断行したところから、お客さんが離れていって、いわゆる倒産なぁんてことも起きかねないし、鍵野も経営コンサルタントとして、個別の相談場面で安易に価格転嫁のおススメはできません。


テクノロジー方面でいえば、でっかいドローンがバンバン日本列島上空を行きかってAIを駆使して、物流を支えるという未来もあるかもしれませんが、すぐにできることじゃないですよね。事故は必ず起きますしね(トラックの事故とどっちがましという議論はあると思います)。


ということで、なんだか解決策がないまま、大変な4月を迎えることになりそうですが、まぁ、これも日本人自ら自分で蒔いた種で仕方ないですね(経営コンサルタントとしては個別企業にアドバイスはしますが)。なるようになるというか、いつものお店の品ぞろえが変わってしまうかもしれませんが、仕方ないじゃないですか。あるものを食べたり使えばいいんですよ(と、仏教徒として開き直る(笑))。小欲知足ですね。これを機会にご自分の生活を見直して、長時間労働しなくても暮らせるような暮らし方にシフトしていけば、夫さん(妻さん)と少ないお給料で楽しく暮らす工夫をするとか、どうせ年金もらうようになったら減りますからね、今から練習しておくのがおススメです。子どもの教育費が心配であるなら…

(ここでまた例によって力技でアドラー心理学に(笑))もうできる範囲で公教育を利用してやっていきましょうよ。で、一流大学から一流企業なぁんて昭和の妄想はもうあきらめる(笑)。高卒で、地元で、お仲間たちと仲良く幸せ(そうに)に暮らしている方たちもたくさんいらっしゃいますし。それで、パセージですね。これだけはお子さんへのプレゼントと思って受けましょう。まぁ本気で実践しないとプレゼントにはならないんですが、そこはお金はたいしてかかりませんし、幸い政府の規制もないので(アドラー心理学は週60時間以内にとか(笑))、ガンガン学んじゃってください。そうすれば、無理して転職して、慣れない仕事で稼いでヒイヒイ言って、子どもの塾代、学校代を出すよりもよっぽどいい投資になると思います。


私たちが便利に品物を手にできるその先に、ドライバーさんたちとその家族の暮らしがあることを想像しながら、買い物をしたいなと思います。コスモス(庶民の味方のドラッグストア)で69円(税込み)で買えるあづま食品製の納豆3パックの先に、いろんな具体的な人の努力と暮らしを想像しながら買い物をしてみます。


読んでいただきありがとうございます。
今日もどうぞよい一日をお過ごしください。


生きとし生けるものが幸せでありますように。