それで、本の次は講座だと、アドラー心理学の講座を受講すると…
(幸運な人の場合 ※まず幸運な人はリアルな対面講座を選びます。その上で…)
②他の受講者の中に、アドラー心理学を知ってわかってできる人がいて、「あっ、なんか今まで会った人と違う(いい意味で)」「私もあんな風になりたい」と実践へのモチベーションが上がる。
③お稽古事として実践してみたくなり、近くの自助グループに入れてもらう。
④パセージを受講する。 ← 今回考えたいポイント
(ついてない人の場合 ※オンラインを選びがちですが、リアル対面講座を選んだとしても…)
③「私ってアドラー向いてるわ」と思い、簡単にカウンセラーにでもなれそうな気がしてきて、アドラー心理学の資格についてググって、できるだけ安くて時間のかからなそうな資格講座(ということは野田俊作顕彰財団(AIJ)のでもなく日本アドラー心理学会のでもなく)を受けようかなと考え始める。
今回考えてみたいのは、ついてない人については、どこかで幸運に巡り合うことを願いつつも、それはまぁしょうがないと置いておいて、幸運な出会いをした人の④の段階(③の前に④でもいいんですが)、パセージの受講が王道になっている件についてです。
かく言う鍵野も、④でパセージを受講しました。野田先生がアドラー心理学を実践するにはパセージを受講したらいいと基礎講座応用編でおっしゃっていたからです。パセージでは、これも野田先生がおっしゃっていたことですが、パセージの本体はテキストではなく、毎週書いて提出する宿題の方、子どもとのマイナス感情のあったやり取りを書くという「事例シート」の方なんです。だからときどきいらっしゃって、とても残念なのが、せっかくパセージを受講しているのに、ご自分の事例を出さない方、書いてこない方です。これはもうお金と時間を捨てているに等しいというか…もったいない! でも、クールなアドレリアンとしては、あえて宿題しないのを選んだその人にお節介は焼かずに放っておきます…その結果を引き受けてもらうのが、アドラー心理学を学ぶということでもあるのでですね。
で、パセージを受講したおかげで、本当に人生が360度(って行き過ぎなので)、180度変わりましたね。目から鱗が何枚落ちたことか… 自分と子どものやり取りを他の方の目を通して理解するという力の凄さ! びっくりしました、本当に。ということで、パセージを受講できる人はもうこれは、借金してでも受けた方がいい、パセージだけはカードローン使ってでも受けた方がいいんじゃないかと(まぁそれはちょっと言い過ぎかな(笑))思うくらいですが、子育て中のお子さんがいないとですね… 条件によっては受講可能なのですが、さっきの宿題の話ですが、パセージ本体が学べないので、自分が変わるところまではちょっと難しいのではと思います。お子さん以外の人を対象に事例シートを書くこともできると思いますが、でも子育てのプログラムなので、大人相手だといろいろ適用が難しい場合が…。
ということで、前置きが長かったですが、いよいよここからが本題です。
鍵野は間に合いましたけれども、もう子育ては終わっている人、あるいはお子さんがいない方で、でもアドラー心理学を学びたい、マスターしたいという方はどうやって学べばいいのか、実践すればいいのかという大問題が浮上するんですね。先に可能か不可能かで言えば、もちろん可能なんです。お子さんのいない若いうちからアドラー心理学を学ばれて、指導するようになった先生もおられますし、先生方の中にもお子さんのいない方はおられるので。ただ、みなさんパセージは受講されていると思います。なので、きっとどなたかとのやり取りでしっかり宿題はやられたのではないかなと。だから、やっぱり④でなんとかしてパセージを受けるべきなのかどうかということが気になるところなんです。
パセージなしで、アドラー心理学を実践できるようになるにはどうしたらいいかと? そりゃぁ、パセージがない時代からアドラー心理学はあったんですから、できるようになる方法は存在するはずですが、それには、どうしたらいいのかなぁ…と、考えられる方法をリストアップしてみました。
A.アドラー心理学カウンセリングを受ける。
B. 「エピソード分析」が使える自助グループで、自分の他の人とのやり取りを、「エピソード分析」で一緒に分析する。
C. 自助グループで、自分の他の人とのやり取りを、代替案中心にあーじゃないかこーじゃないかとみんなで検討してもらう。
D. 「エピソード分析」を学んで、自分の他の人とのやり取りを、「エピソード分析」で自分で分析する。
EとFで昔の人(いつころまで?)はアドラー心理学を実践していったのではないかなと勝手に想像しています。
アドラー心理学カウンセラーが近くにいるのであれば、Aは比較的簡単で効果も高いと思います。マンツーマンで教えてもらえますから。
Cは、トライ&エラーでどんどんやってみよう!という感じですかね、他の人の視点に助けられるし、勇気づけられますね。
Dは、やっぱり自分で自分を分析するので、鍵野もやってましたけれど、ちょっと切っ先が甘くなるというか…なんか怖いところにはですね、無意識的に避けてしまう感じはあるかなぁと、もちろんしっかり効果はありますが。
Eは、そういう濃いアドレリアンと日常的に会える環境であればですね、一番楽しそうだし、鍵野の好みですけれども…難しいかなぁ、どこ行けばいいのかよくわからない。
Fは、野田先生のような方であればできると思いますが(理論を本当にマスターしたら自己救済できると先生はおっしゃっていました)…、うーん、凡人には難しいのではと思ってしまいます。
それじゃぁ困るので、パセージと無関係に「エピソード分析」を学ぶニーズすごくあると思います。野田俊作顕彰財団(AIJ)の基礎講座応用編を受講すれば「エピソード分析」は一応学べますが、そこにフォーカスされているわけではないので、私も受講しましたが、当時は「ふーん、そんなのがあるんだ」という感じで、「エピソード分析」を使えるようになるには程遠い気がしています。
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい週末をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。