アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

競争は苦手?

<2023年10月11日wrote>
こんばんは、鍵野です。
運動会シーズンですね。みなさん、どんな思い出がありますか?
私は足が遅かったし運動がかなり不得意だったので、運動会はあまり好きではありませんでした。
 まぁ、毎回母の気合の入ったお弁当が食べれるのが唯一嬉しかったかなぁ…。うずら玉子のスコッチエッグが入っていて、それがいつも楽しみだった思い出があります。
駆けっこが特に嫌でしたね、必ずビリでした(笑)。
ところがですね、アドラー心理学で育った娘は、それこそ私の子どもの頃よりもダントツのビリで走るんですが、ニコニコしてるんです。まぁ病気がちで、友達と一緒に走れること自体が嬉しかったのかもしれませんが、ビリでも幸せそうに走る選手権があったら間違いなくダントツで優勝すると思いました(笑)。そんな娘が誇らしくて嬉しくて、見てる自分も本当に幸せでした。
さて、アドラー心理学では、言葉として、相手と自分とを比較して、どっちが上で下か、どっちが美しくてどっちが醜いか、どっちが正しくてどっちが間違いかなどなど、優劣を決めようとすることを、競争ではなく、競合と言っています。そして、競合の反対語として協力という言葉を使います。それで、アドラー心理学を学ぶということは、競合から抜け出して協力する世界で暮そうということなんですね。シンプルに言うと、ある人が不幸なのは、競合的に暮らしているからだと、それで、協力的に暮らすことができれば幸せになると、そういうことを言っています。で、その協力的な暮らし方は、カウンセリングや、野田俊作顕彰財団(AIJ)あるいは日本アドラー心理学会の各種講座、パセージという子育てのグループ学習コース、自助グループなどで学べるというわけです。うちの子どものように、親がアドラー心理学を実践していると、その家庭でのコミュニケーションがアドラー心理学的になるので、その家庭で暮らすことがそのままアドラー心理学を学ぶことになるということもあります。最初は大変かもですが、子どもと協力的に暮らすって楽ですよ~、基本的に自分のことは自分でやってくれるし、手助けが必要な時は言ってくれるし、こちらが大変な時はお願いしたらたいてい助けてくれるし、疲れるマイナスの感情(怒り、悲しみ、不安、後悔など)を使わずに、プラスの感情(喜び、楽しみ、期待、満足など)メインで暮らしていけます。
で、アドラー心理学の子育てを始めた方からのよくある質問に「世の中は競争競争の社会ですよね。そんな中で、アドラー心理学で育てて大丈夫なんでしょうか? なんか敗者になっちゃうんじゃないか、取り残されちゃうんじゃないかって心配で…」というようなものがあります。
「大丈夫です!」と即答します。協力できる人は競争ができないわけではないんです。ゲームとしての競争は得意な人もたくさんいます。競合的に相手を押しのけて自分が上にというのではなく、ルールのあるゲームの中で、自分の能力を発揮するのはむしろ、アドラー心理学で育ったお子さんは上手なんじゃないかなぁと思います。「負けたら大変! お母さん、お父さんに怒られる…」とかっていうプレッシャーもないし、適度な緊張感を楽しみながら、負けても自分の価値が1ミリも減らないことは知っているので、そのときのその子の持てる力を存分に発揮できるからです。「勝負は時の運、全力を出して一緒に楽しみましょう!」というのがアドレリアンですね。どうですか、その子たちが就職する歳になったとして、眉間に皺を寄せて負けたらどうしようと思いながら競争してきた人たちよりも、そのときそのときの自分のベストを尽くしながら、勝ち負けにこだわらず楽しく力を伸ばしてきた人たちの方が、採用する側からしても魅力的だと思うのですが(鍵野はずっと経営コンサルもしているし、ベンチャーにも大企業にもいたので、アドラー心理学で育った人の方を採用したい経営者が多いことは確信しています)…。
将来、塾や予備校、行きたくもない大学の受験料や入学金を払うお金があるんだったら、まずはパセージを受けてアドラー心理学育児を始めましょう(6人集まれば、鍵野が責任を持って信頼するパセージリーダーさんに来てもらいます)! NISAなんかと比較にならない、ものすごい幸せのリターンがあると思います。
読んでいただきありがとうございます。
みなさま、よい秋の夜長をお過ごしください。
生きとし生けるものが幸せでありますように。