アドラー心理学で一緒に考えてみませんか

アドラー心理学カウンセラーの鍵野が気になったことのあれやこれやを綴ります

褒めないって…どんな言葉がけをすれば

<2023年10月22日wrote>
こんにちは、鍵野です。
今日の佐伯上浦は雲一つなく晴れていて、さわやかで気持ちよく過ごせています。
みなさま、どんな日曜日をお過ごしですか?
 子どもの頃を思い出すと、いつもテレビがついていて、曜日と時間で決まって流れる定番番組がリズムを刻んでいた気がします。日曜のお昼だとNHKののど自慢ですかね、いつも母が楽しそうに観ていたました。テレビを追い出した(笑)のがここ佐伯上浦に引っ越してきたときなので、もう7年目になります。子どもたちも別に文句は言わなかったなぁ…既にスマホで動画が見れればそれでいい時代だったのかも。ときどきテレビ番組のことがカウンセリングで話題に上ることもあって、相談される方はこちらが知ってるものと思って話されるんですが、なにか反応が変なのに気づかれて、知らないのにちょと驚かれた後、どんな番組なのかちゃんと教えてくれます(笑)。カウンセリングするには、世の中のコモンセンスは知っておく必要はあるので、今、どんなテレビ番組が人気なのかくらいは押さえておいた方がいいのかもしれませんが…。まぁ、でも、アドラー心理学以外のことは、知らなければ相談に来られた方に教えてもらえばいいやと開き直ることにします(笑)。
みなさんアドラー心理学を本で読んで来られる方も多いので、かなり予備知識を持たれていて、「アドラー心理学では、褒めちゃいけないんですよね、それで子どもにどんな声がけをしたらいいのか、困ってしまうんです」というような話をよく聞きます。よく「褒めない、叱らない育児」とか言いますしね。
これ、じつは、言葉云々じゃなくて、お子さんに接する態度の問題なんですよね。同じ価値を持つ人間として対等(同等ではないですよ、大人と子どもはそりゃ違うので)に接しているときに出る言葉であれば、「褒める」にはなりません。相手と自分とを価値の上下、タテの関係において、上から下にいる子どもに向かって言葉を発すると、褒めるとか叱るになってしまうということです。
なんか難しいなぁ…と思われたかもしれませんね。「言葉がけ」という発想が既に上から下に言葉をかけてあげるという感じのタテ関係を前提にしている気がするんですね。それで、悩まれる方におすすめしているのは、お子さんに質問することです。お子さんが、得意そうに、あなたから見たら何を描いているのかよくわからない絵を持ってきて、見せます。「上手だね~」これは心にもない言葉なので、言わない方がいいですよね。こういうときは、素直に、「へぇ~、ここんとこさぁ、これ、何を描いたの?」と具体的な個所を示して、お子さんに聞いてみちゃうといいと思います。そうしたら、お子さんなりの言葉で何か説明してくれます。納得したなら「そうなんだぁ~、そうかぁ、なるほどねぇ」とか、ピンと来なければ「そうんだぁ~、ふーん、赤とか黄色とか緑とかいろんな色使えるんだね~」とか、自分が読み取れたことを伝えたらいいのではないかなと。
相手に質問するための秘訣は(これカウンセリングもそうなんですが)、相手の関心に関心を持って相手のことをよく観察することです。そうでないと、具体的な意味のある質問が浮かんできません。何か質問してやろうと思って、お子さんの行動を観察していれば、そして具体的な質問をすることができたら、きっとお子さんにとって褒められるよりもずっと嬉しい、ママやパパが自分に本当に関心を持ってくれているんだという感じ、ママやパパと仲間だし自分には能力があるんだという感じが伝わると思います。
読んでいただきありがとうございます。
みなさま今日もどうぞよい一日を。
生きとし生けるものが幸せでありますように。