<2023年9月30日wrote>
こんばんは、鍵野です。
堪忍袋の緒が切れたという表現を目にすることがありますね。
これまで耐えて耐えて我慢に我慢を重ねてきたけど、もう限界、今日という今日は堪忍袋の緒が切れたわ、「離婚してやる!」とか。
もう溜めに溜めてきたけど、怒りのダムはもう決壊です! 難しい仕事はいつも丸投げ、それで手柄だけはきっちり持っていきますからね、丸投げのスピードなら大谷にも負けないんじゃないかな、メジャーリーガーもびっくりの本格派ですよ、ついでに手柄のゴールデングラブ賞、表彰もんです、うちの課長、ホント許せん!とか。
受験生なんですけどね、息子の顔見てるとイライラがどんどん溜まってきてどうしようもないんですよ。夏が勝負ってどこの塾の看板にも書いてるじゃないですか、それなのに、夏どころかもう秋なのに、なんなんですかね、うちのバカ息子、あんまりガミガミするのもよくないと思って口出ししなかったら、朝までゲーム三昧ですよ、何考えてんのかしら… いや、きっと何にも考えてないんだわ…、そうよ、そうなのよ、そういうところはうちのダンナそっくり。なんかおっとりしてて、ギスギスしてなくていいなぁと思って一緒になったんだけど、おっとりにも程があるっていうか、同期はどんどん栄転して給料も上がっていってるのに、よっぽど居心地がいいのかどっかり腰を下ろしちゃって万年係長を決め込んでるんですからねぇ… あーあ、こんなことなら、あの今NY支店でバリバリやってるっていうB君のプロポーズ受けとくんだったわぁ、押しが強すぎて嫌だったんだけど… あー、ホントどいつもこいつも、もー腹立ってきたー…なーんて(笑)。
これ感情のダム理論ですね。なんだか、エコキュートみたいに夜中にお湯作っておきますので、いつでも怒っちゃってください、みたいな(笑)。でも、アドラー心理学はそんな風に考えません。ひとつ前の投稿で目的論の話をしましたが、感情は、人が目的達成のための行為に、エネルギーを与えて勢いをつけるために自ら作り出しているんだと考えます。つい(清く正しいアドレリアンはこういうことは言いませんが)、息子なりダンナなり部下なりを怒鳴っちゃうためには、感情さんのエネルギーが必要なんですよね、冷静にシラフで人を怒鳴るのって、たぶん俳優さんやプロレスラーくらいにしかできないんじゃないですかね。
いやでも、他の人に怒るときはそうでもないけど、ダンナにはもう溜まりに溜まってるから凄いんですよホントに… なんて話を聞くこともありますが、それは、対ダンナさんのコミュニケーションで怒りを作る訓練を積み重ねてきたから、瞬間的に多くのエネルギーを生み出せる匠の技を身に付けたってことなんですよね。溜めてるんじゃなくて、その場で作ってるんです。その証拠に、どんなに怒ってたって、仲のいい友達から電話がかかってきたら瞬時に、笑顔になれるでしょ。で、電話が終わったら、さぁ続きをやるぞって、すぐ怒りを生み出せる(笑)。
怒るのを止めるのって難しいと思うでしょ、たしかに、そうなんですよね、いったん怒りを作り出しちゃったら止めるのは難しいかも… アドラー心理学はそういった感情を作らないで済む方法を知っているので、そのお稽古をすることをおすすめしますが、すぐできるわけでもないので… そんなときは、まず被害者の出ないところ(他の人がいないところ、トイレとか?)に移動することをおすすめします。怒って行動するとろくなことないですからね。ずーっと怒ったままでいるのは難しいので、そのうち怒りは収まります。まずはここから始めてみましょう。
感情が溜まるものだと信じてしまうと実行が難しくなるので、納得してないかもですが、自分が作ってるのかもと思って、しばらく暮らしてみてください。何か気づきがあると思います。
読んでいただきありがとうございます。
みなさまどうぞよい週末を。
生きとし生けるものが幸せでありますように。